制作: RGF Professional Recruitment Japan Marketing Team
水、廃棄物、エネルギーという、生活するうえでなくてはならないインフラを支え続けている、フランスに本社を置く総合環境サービスのリーディングカンパニーであるヴェオリア 。
長い歴史を持つ同社は、日本においても様々な分野で人々の生活を支えています。
今回、そんなヴェオリアの日本法人であるヴェオリア・ジャパン株式会社の人事本部にてシニア・マネージャーをされている岸様に、お話を伺ってきました。
ヴェオリアについて
- はじめにヴェオリアについて教えていただけますか?
1853年にフランスでナポレオン三世の勅命により、ヴェオリアの前身であるジェネラル・デゾー社が設立されました。
当時のヨーロッパでは伝染病が流行っていたため、市民に対して衛生的な水を提供することが設立の目的でした。
それから160年以上にわたり、ヴェオリアは世界中で事業を展開しています。
現在では大きく3つの事業を展開していて、一つ目が水。上水・下水処理施設の運転維持管理から水処理施設のプラントエンジニアリング、水道管路の維持管理、漏水調査、検針や料金徴収など幅広くやっています。
そしてもう一つが廃棄物処理です。特に日本においては、容器包装プラスチックや産業プラスチックのリサイクルを行っています。
三つ目がエネルギー。最近は特に環境について話題になることが多いですが、バイオマス発電所の運転維持管理業務を行っています。今まで捨てていた廃材を燃やすことによって発電、新たなエネルギーを得ることが可能です。
水、廃棄物、エネルギー、この3つのビジネスを展開している世界最大級の総合環境サービスの会社です。
- 実際に日本で行っている事例を教えてもらえますか?
例えば水事業でいうと、水の処理施設ってあまり皆さんの目に触れる機会がないですが、上下水道などの施設の設計・調達・建設(EPC)から運転、維持管理までをすべて行っています。
- それでは次に、岸さんの今までの経歴について教えていただけますか?
大学を卒業した後、当時海外旅行がブームだったこともあり、旅行会社に新卒として入社しました。
ここで4年ほど働いたのですが、次は手数料ビジネスではなく、やっぱり自分の製品を売りたいなと思ってジョンソン・エンド・ジョンソンに転職しました。
ちょうど僕が入社したタイミングが日本で初めて使い捨てコンタクトレンズが販売された時期だったため、その営業担当として採用され、東京と大阪で約6年間、主に眼科医に対しての営業をしていました。
その当時、幸いなことに比較的営業成績が良かったので、会社で比較的目立つ存在ではありました。
そのため、新卒採用のプロモーションビデオや先輩の話などを依頼される機会が多かったんです。。
そこで人事の人との接点を多く持つようになって、それ以降人事っておもしろそうだなと思うようになりました。そんな時、ちょうど社内公募があって、人事に異動することになりました。
人事に異動してから最初の4年くらいは主に採用を担当していました。
その後、採用だけでは物足りないと感じるようになり、当時ジョンソン・エンド・ジョンソンの消費財セクションの今でいうHRBPのようなポジションに希望を出して移りました。
当時はHRBPという役割が世間一般に認知され始めてきたころだったのかなと思います。
ジョンソン・エンド・ジョンソンには営業の時代を含めて20年くらい在籍したのですが、その後偶然興味のあった製薬業界からの話があったので、ドイツのメルク・セローノ(当時)という会社に人事マネージャーとして転職しました。
その後、全く違う業界のドイツ系企業に転職することになり、その後ヴェオリアに転職してきました。
- ヴェオリアに入社された決め手は何でしたか?
環境サービスを扱う企業というところです。医療の世界に長くいましたが、その間に何度も「医療の世界って目に見えて貢献しているよね」と言われてきました。
確かにその通りではあるのですけど、医療は病気ではない人に直接貢献することは難しいのです。
それと比較すると、例えば弊社が展開している水事業は、誰にとってもなくてはならないわけです。だからヴェオリアに入社を決めました。
- キャリアを歩んでいく中で重要視していることと、大事にしてきたことを教えてください。
どんな企業も社会に対しての存在意義があるとは思うのですが、それがやっぱり自分が納得できる存在意義の企業かどうかというのが一番重要です。
そのあとは、その中で自分の今までの経験などが活かせるところがあるのかどうかですね。
また、大事にしてきたことは、「正直に」、「シンプルに」、それと「公平性」の3つです。
人事は人のことを扱う仕事なので、公平に見なければいけないというのが大原則だと思うんです。
だから、回りくどいやり方ではなく、なるべくシンプルで分かりやすく、すべての人にとって公平にというのを自分のモットーとしています。
- 簡単なようで難しいことですよね。
ヴェオリアの人事としての業務とやりがい
- 少し話が変わりますが、今人事としてどんなことをメインでされていますか?
今メインで担当しているのは採用です。
ヴェオリアのような成長過程にある会社は、採用が一番重要になってきます。
- それでは、ヴェオリアの人事のやりがい、面白さ、大変さなどがあれば教えてください。
まず、人事の組織も成長過程にあると思っています。
会社内のインフラや、仕組み、プロセスなどは、まだまだ向上の余地があると思っています。
ですので、改善の余地があるところに対して、きっちりと自分自身の中で整理し、みんなと協力しながらやりたいという気持ちがある人であれば、大変だけどやりがいがあると思うし、目に見えて色々なものが変わってきたことを実感できると思います。
- こういう事をやりたいと言ったら、声は通る方ですか?
通ると思いますよ。
ですので、指示待ちではなく、自発的に動ける人の方が合っています。
ヴェオリアの社風
- ヴェオリアの社風について教えてください。
日本においてヴェオリアは、コーポレート機能を持つヴェオリア・ジャパン株式会社と、オペレーションを担う複数の事業会社から成り立っているので、様々な文化が共存しています。
これは、ヴェオリアの特徴の一つでもあるかなと思うんですけど、例えばアメリカの会社などは企業を買収するとあっという間に買収した側のやり方に統一することが多いんですよね。
一方、ヨーロッパの会社、特にヴェオリアはそのスピードが比較的緩やかな印象があります。
グループ会社の良いところを活かしながら、一緒に新たなヴェオリアの色を作っていくイメージです。やはりそのベースにあるのは相手をリスペクトする、ということじゃないかなと。
- 社員の割合はエンジニアの方が多いのでしょうか?
多いですね。現場の管理、施工、設計、工事。そういった方を含めて、やっぱりエンジニアは非常に重要になります。
- 日本の社員は現在何人くらいいらっしゃいますか?
グループ全体で9,000人くらいですね。
この中には、パートタイマーや、水道メーターの検針員も含まれています。
- 採用チームはグループ全体の採用を担当されているのでしょうか?
我々の採用チームはヴェオリア・ジャパン、ヴェオリア・ジェネッツ、西原環境の3社をメインに、他数社の採用をサポートしています。
- 今後、岸さんが一緒に働きたいと思う方はどういう人ですか?
おそらくヴェオリアを知っている人はあまり多くないと思います。ネームバリューはあまり高くないのですが、先ほど説明した通り、人々の生活になくてはならないものを扱っている会社なんです。
なので、そういったところに価値を見いだせる人と働きたいですね。そういうところに働く意義を感じる人っていうのが大事かなと思います。
- 人事でいうと、明るい人のほうが馴染みやすいとか、ロジカルな人のほうが良いなど、どんな人が活躍する傾向がありますか?
人事といってもヴェオリアでは今5つの部署に分かれていて、それぞれに特徴があります。
ですので、それぞれの部署で求められることが違うので一概にはこれとは言えません。
ただ、相対的に言えるのは、定型的な業務をそつなくこなすというタイプよりは、クリエイティブに動けるような人が良いですね。
また、人事はコミュニケーションが大事なんですよね。
社員に対してもそうですが、人事内でのコミュニケーションがすごく重要なんです。
人数が多くなって、さらに各セクションに専門的な業務が増えてきて縦割り的な業務になると、どうしても横の連携が取れなくなってきます。
いかにして横の連携を上手くとるかというところでのコミュニケーション能力がすごく重要です。
ちなみにコミュニケーションというと、皆さんうまく話せるかが重要だと思う人が多いと思いますが、そうではなくて人の話がきちんと聞けるかどうかが鍵だと思います。
- 傾聴力が一つ重要なキーワードということですね。
- それでは、面接ではどういったところを見ていますか?
基本的には経験と結果ですが、そこで大事なのが「どこまで自分の力で考えてやってきたか?」というところですね。
ただ誰かの意見をフォローしているだけではなくて、自分でどう創意工夫してやってきたのか?というところをできるだけ聞けるような質問をするようにして、実際のプロセスを確かめるようにしています。
- なるほど、私も面接をすることがあるのですけど、そういったところって本当に重要だと思います。
- 採用において、グローバルとのかかわりはどうなっていますか?
ヘッドカウントはグローバルのプランに基づいています。
ただ一方で、ローカルに任されている部分もあるので、独自に様々な活動を展開することも可能です。
スピードも速く、裁量も適度にローカルに与えられていると感じています。
- それでは最後に、ヴェオリアへの転職を検討している方にメッセージをお願いします。
繰り返しになりますが、ヴェオリアはあまり表に出るようなビジネスをしているわけではありません。
ですので、よく何をやっているのか分からないと言われてしまいます。
だから、まずは名前だけで判断せず、事業内容に興味を持っていただきたいなというのが正直なところです。
手前味噌になりますが、ヴェオリアは非常に社会的意義の高い活動をしている会社だと思っています。
表には出ないけれど人に欠かせないものに携わっている会社なので、そこのところを是非理解していただきたいなというのが第一ですね。
- ありがとうございました。
グローバル企業で働くことは、グローバルに働きたい人や語学力を生かして働きたい人だけでなく、自分の可能性やワークライフバランスを求める多くの方にとって、多くのメリットがあります。
RGFプロフェッショナルリクルートメントジャパンでは、外資系・日系グローバル企業の案件を中心に、国内外のさまざまな優良企業の採用活動を支援しています。そのため、それぞれの方が求める最適なキャリアの選択肢をご紹介可能です。
「グローバルに働いてみたい」「より自分が輝ける場所で働きたい」「自分の選択肢を広げたい」といった方は、一度ご相談ください。業界経験豊富なコンサルタントが、みなさまのキャリアを全力でサポートいたします。