「外資系企業に就職したいけど、学歴に自信がない」と悩んでいませんか?学歴社会と呼ばれて久しい日本では、出身大学などの学歴に引け目を感じ、就職活動の選択肢を狭めてしまう人も多いかもしれません。
そこで今回は、外資系企業への転職や就職に出身大学がどれだけ影響するのかを解説します。外資系企業が採用の際に重視するポイントや有利に働く資格についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
外資系企業は、採用時に出身大学を重要視する?
日本では、出身大学など学歴が就職・転職活動に及ぼすこと可能性も少なくはないと言われています。外資系企業でも、このような傾向はあるのでしょうか?
グローバルに活躍する大企業であれば、高学歴でなければ採用されないと思ってしまうかもしれません。ですが、結論からいえば、外資系企業でも高学歴の人が採用されやすいのは事実ですが、出身大学だけが重要視されているわけではありません。
確かに、新卒採用の場合は、東京大学や京都大学といった名門大学の卒業生から多く採用している外資系企業もあります。加えて、第二新卒と呼ばれる20代前半での転職では、学歴が有利に働くこともあるでしょう。しかし、これらは社会人経験の少なさが理由のひとつになっていると考えられます。
ただ、金融業界やコンサルティング業界といった人気の高い業界では、選考基準のひとつとして出身大学を見たり、高い学力が必要となる入社試験を設けたりしているケースもあります。
一般的な外資系企業は、即戦力となる人材を求めており、前職でのスキルや経験を重視した中途採用を行っている企業が数多く存在します。そのため、学歴に自信がないからといって、悲観的になるのは早計といえるでしょう。
大切なのは、募集要項をよく確認し、その企業が必要としている人物像を把握することです。募集要項にマッチすることをアピールできれば、中途採用で外資系企業に入社することも夢ではありません。
外資系企業は出身大学よりも即戦力を求める
前述したように、外資系企業は出身大学などの学歴よりも、即戦力となる人材を求めています。では、即戦力とは、具体的にどのようなことを指すのでしょうか。
外資系企業における即戦力の定義は、大きく下記の3つに分類されます。
同業種・同職種の経験
同業種や同職種の仕事を経験している人は、即戦力として採用される可能性があります。
例えば、IT業界で技術職として働いていた人は、同業他社から技術職として採用されやすいといえるでしょう。提供する製品やサービスが異なっていたとしても、それまでに培った技術が活かせる可能性が高いためです。
また、前職や現職と同じシステムを使用している企業であれば、同業種・同職種での転職はさらにスムーズになります。
自社製品の知識、取扱経験
外資系企業は、自社製品の知識や取扱経験がある人材を優遇する傾向があります。
具体例を挙げると、代理店として自社製品の営業を経験したことがある人材は、すでに製品の特徴やセールスポイント、顧客層などを把握していることになります。また、エンジニアやプロジェクトマネージャーとして自社製品の開発に携わったことがある人は、既製品の根幹を理解しており、課題や解決策、次なるプロダクトに向けた改善点などもわかっているでしょう。
このような人材は、入社時の教育にかかるコストも少なく済み、スムーズに業務を開始することができます。
同業界のコネクション
外資系企業は、担当する業界とコネクションを持つ人材を重宝します。例えば、外資系のIT企業では、自社の製品を金融業界や製造業界といったさまざまな業界に売り込むケースも少なくありません。しかし、金融業界と製造業界では、求めている製品や購買までのプロセスが異なるため、担当する業界に精通している人物が重宝されるのです。
そのため、以前、金融業界や製造業界に勤めていて、業界との強いコネクションを持っている人材は、即戦力としての活躍を期待されるでしょう。
資格があれば外資系企業への就職が有利に
外資系企業は、出身大学よりも即戦力となるかどうかを重視しています。そのため、ビジネスに関するスキルや業界に特化した資格などを持っていれば、より有利に働くでしょう。
続いては、外資系企業を志望する人におすすめのスキルや資格をご紹介します。
TOEIC
TOEICは国際コミュニケーション英語能力テスト(Test of English for International Communication)のことで、英語によるコミュニケーション能力を評価するテストです。試験としての合否ではなく、スコアで英語の能力を確認します。テストはリスニング(495点)、リーディング(495点)の計990満点で、外資系企業への転職では800点以上のスコアが望ましいといわれています。
国際秘書検定(CBS)
国際秘書検定はCBS(Certified Bilingual Secretary)と呼ばれる民間資格です。ビジネスの場で英語でも日本語でも秘書業務をこなせる人材育成を目的に、社団法人日本秘書協会が検定試験を実施しています。準CBS資格(CBS Associate)とCBS資格(CBS)の2段階に分けられており、CBSを受験するには準CBS資格の取得が必要です。
CBS資格を取得するには秘書業務、ビジネス英語に加えて、経営管理の基礎知識も必要とされます。そのため、取得難度は決して低くはありませんが、取得しておけば外資系企業への転職に有利に働くでしょう。
PMP
PMPは、「Project Management Professional」の頭文字を取った言葉で、プロジェクトマネジメントの専門家であることを証明する資格です。
PMPは、世界中のプロジェクト事例をもとにノウハウや手法を体系化した、「PMBOKガイド」から試験問題が出題されます。PMBOKガイドは、世界標準として認められているため、PMPの取得は、国や文化の垣根を越えてプロジェクトマネジメントを円滑に進められるという証明にもなるのです。
そのため、PMPを持っていれば、外資系企業でもプロジェクトの責任者として採用されやすいといえるでしょう。
米国公認会計士 (USCPA)
米国公認会計士は、国際的によく知られている資格のひとつで、会計や財務、税務などの基本的な知識があると、米国公認会計士協会が認定する資格です。資格の取得にはITスキルも要求され、監査法人からコンサルティング会社まで幅広い企業で役立ちます。また会計の実務を英語で学ぶため、資格を保有していることが、英語力があるとみなされる資格でもあります。取得難度は高いものの、年収の大幅なアップも期待できるでしょう。
BATIC
BATICは「Bookkeeping and Accounting Test for International Communication」の略称で、「国際会計検定」のことです。BATICは点数で合否を決めるのではなく、TOEICのようにスコアによって一定のスキルがあることを証明します。BATICで高い成績を収めていれば、外資系監査法人などへの就職に有利になるでしょう。
プロフェッショナルエンジニア
技術職におすすめなのが、プロフェッショナルエンジニアです。これは、アメリカで公的に認められた資格で、エンジニアとして国際的に働きやすくなる特徴があります。
試験は一次試験の「ファンダメンタルズ・オブ・エンジニアリング試験(FE試験)」と、二次試験の「プロフェッショナルエンジニア試験(PE試験)」に分かれています。FE試験を受けるためには4年制大学の理工学部の学位が必要になり、PE試験を受けるためにはFE試験に合格していなければなりません。
外資系企業は即戦力となる人材を求めている
今回は、出身大学が外資系企業への就職に与える影響について解説しました。仮に学歴にコンプレックスを持っていても、「自分では外資系企業は無理だ」とあきらめてはいけません。出身大学よりも実力を評価する外資系企業では、自身のスキルを鍛えれば、十分入社できる可能性があるのです。
また、外資系企業を志望するのであれば、今回ご紹介した資格を取得するだけではなく、実践的な英語力やコミュニケーション能力、マネジメント能力などを磨く必要があるでしょう。
企業に求められるビジネスパーソンへと成長することで、働き方の選択肢を増やしていきましょう。
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