外資系企業や英語を使う仕事に応募する場合、英語での面接を受けることがあります。面接官が日本人でも、英語力を確認するために英語で面接を行うこともあるようです。
英語でも日本語でも、面接は事前の準備が重要です。ここでは、英語での面接の流れのほか、定番の質問例と回答例についてご紹介します。
英語の面接で見られることとは?
英語で面接を行う目的は、英語力の高さだけを見るものではありません。英語で面接を受ける際、面接官はどのようなところを見ているのでしょうか。
応募職種に応じた英語力があるか
英語の面接において面接官がまずチェックするのは、「業務を遂行するために必要な語学力を持っているか」ということです。たとえ外資系企業でも、日本人を相手に仕事をする職業では、英語力はさほど求められない場合が多いですし、社員に日本人が多い外資系企業でも英語力はさほど求められません。
しかし、上司やクライアントが外国人という部署、社内のさまざまな部署とやりとりする必要がある人事、企業の戦略に関わるような部署では、高い英語力が求められます。自分が応募する職種がどの程度の英語力を求めているのかを把握して、仕事に見合った英語力が身についているかを確認しておきましょう。
英語でのコミュニケーションが可能か
職種によって求められる英語力は異なりますが、あまり英語力が求められない職種だとしても、外資系企業である以上、英語が必要な場面はあるでしょう。英語の面接では、簡単な言葉でも自己紹介がきちんとできるか、自分の経歴を説明できるかなど、相手ときちんと会話ができるかといった英語でのコミュニケーション能力もチェックされます。
応募する仕事の内容が理解できているか
外資系企業では、特定の職種に欠員が出たり増員が必要になったりした場合に求人が行われるため、同じ企業でも求人ごとに求められる業務内容や採用条件が異なります。これは、英語の面接に限ったことではありませんが、自分が応募している職種の業務内容を正しく理解できていることが大前提です。
仕事においてどのようなことができるか、また、どのようなことがしたいのかといった質問があったときに、きちんと英語で答えられるように準備が必要です。
英語面接で印象を良くするテクニック
英語面接というと、いかに英語を流暢に話すか、どのように回答するのがスマートかといった、面接での受け答えにフォーカスしてしまいがちです。しかし、どんなに英語力があっても、面接官に好印象を与えられなければ内定を得ることはできません。
ここでは、英語面接で「感じの良い人だ」「いっしょに働いてみたい」と思わせるテクニックを8つご紹介します。
1 第一印象(身だしなみ)を大事にする
ビジネスシーンにおいて第一印象の重要性を説く際に、「メラビアンの法則」がよく使われます。メラビアンの法則とは、人との会話において相手が発した言葉に対して表情や態度が矛盾していた際、聞き手が「言語情報(Verbal)」「視覚情報(Visual)」「聴覚情報(Vocal)」の中で何を重視するかを表した心理学の法則で、「3Vの法則」とも呼ばれます。
<3Vの法則>
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視覚情報(Visual)…表情や視線、見た目、仕草などによる情報
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聴覚情報(Vocal)…声の大きさや話す速さなどによる情報
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言語情報(Verbal)…会話の内容、表現、言葉などによる情報
実験結果によると、矛盾したメッセージを受け取った人は、「7%を言語情報」「38%を聴覚情報」「55%を視覚情報」から判断することがわかりました。
この結果内容からよく「人は見た目が重要」という解釈をされることがありますが、相手に自分の印象や会話の内容、意図を正確に伝えるためには、3つの情報すべてを一致させることが大切です。
例えば、面接で建設的な意見を述べているのに服装が乱れている、前向きに志望動機を述べる一方で意欲が感じられないようなだらしない座り方をしているといったように、言語情報と非言語情報が一致しない場合、面接官に自分の真意や熱意が伝わらない可能性があります。
面接で伝える志望動機や言葉遣いと同じくらい、身だしなみを含めた第一印象にも気を配ることが大切です。
2 堂々と発言する
面接で緊張したり、英語力に不安があったりすると、どうしてもおどおどしたり、早口になったりします。英語が上手でなくても、「ゆっくり、はっきり、堂々と」話すことで、相手に誠意と自信を伝えることができます。日本人訛りの英語が恥ずかしいと思って小声になるよりは、一語一語区切るようにして間をとりながら発言することを意識してください。
また、謙遜は日本人の美徳とされますが、英語面接でへりくだりすぎるのはおすすめできません。褒められたら極端に自己否定せず、堂々とお礼と感謝を伝えるといいでしょう。
自己紹介など定番の受け答えは、面接前に自分で動画を撮影して、話すスピードや雰囲気をチェックしておくことをおすすめします。
3 アイコンタクトとジェスチャーを駆使する
英語圏では、自分の感情を表現するためにアイコンタクトとジェスチャーを駆使します。日本でのいつもどおりの受け答えに終始してしまうと、少し自信がなさそうな印象を与えてしまうかもしれません。不自然にならない程度に、いつもよりややオーバーぎみな身振り手振りをするように心掛け、表情も豊かに感情を表現してみましょう。
相手と話す際、緊張しないように相手のおでこや胸元を見るようにするという人もいますが、英語面接では面接官の目を見て、アイコンタクトで伝える意識を持つことも重要です。
4 簡潔に的を射た質問・回答をする
日本語の面接でも同じですが、回りくどく意図が伝わりにくい質問や、無駄に長い回答は面接官の印象を悪化させます。特に英語圏は、価値観や感覚といった共通の背景を持たず、言葉によるコミュニケーションを重視する「ローコンテクスト文化」です。
外資系のビジネスシーンでのコミュニケーションも文脈や雰囲気に頼らず、はっきりと言語化することが求められるため、面接では論点を絞って簡潔に話すように意識しましょう。
5 どんな回答にも志望先企業にプラスになる要素を入れる
面接は、「採用してもらうと私にとってこんなメリットがあるから、ぜひ採用してほしい」というアピールになりがちです。例えば、「年収アップを実現したい」「キャリアアップをしたい」「ワークライフバランスがとれるようにしたい」といったことです。
そこで、回答にひと工夫して「自分を採用することによるメリット」を併せて伝えるようにしましょう。ポイントは、自分の強みと、企業の方向性を合わせることです。
例えば、面接で「転職して何をしたいか」と聞かれたとき、「これまでの経験を活かして営業として力を発揮したいです」と答えるだけでは具体性がなく、面接官は判断に困ってしまうでしょう。それよりも、「これまで、無形商材を扱う中で営業スキルを磨いてきました。お客様との関係性を築く力や、商品の魅力をわかりやすく説明する力を活かして、御社の画期的な商品をより多くのお客様に届けたいです」と具体的に答えることで、あなたが会社へどう貢献できるのかイメージしやすくなります。
どのような質問に対しても、志望企業に「この人を採用するとうちにもメリットがあるな」と思わせる要素を入れることで、効果的なアピールをすることができます。
6 自己管理スキルがあることをアピールする
外資系企業や日系グローバル企業では、従業員一人ひとりの自主性、自律性が重視されます。近年はリモートワークを採用する企業も増え、より自己を律して業務を遂行する力が求められるようになりました。先行き不透明な時代、企業に頼らずにみずから主体的に考えて行動する姿勢も重要です。
面接では健康管理を含めた自己管理ができることを、これまでの働き方など実際のエピソードと併せて伝えましょう。また、先々のキャリアを考えてどのように学んでいるかといったことなどもアピールできると、さらに自己管理スキルの高さが伝わり好印象です。
7 面接時に逆質問をする
「最後に何か質問はありますか」という面接官からの問いかけは、面接の定番です。「昇進の機会はありますか?」「いっしょに働くのはどんなチームメンバーですか?」など、入社後の活躍を見据えた質問をすると、会社や仕事への興味や思いが伝わります。
「特にありません」で終わらせてしまわないよう、事前にいくつか質問を用意しておくといいでしょう。
8 フォローアップのメールを送る
面接後のフォローアップメールは、日々多くの候補者と接している面接官に自分の存在を思い出してもらい、印象付けるのに効果的です。また、あらためて熱意を伝えることや、面接では言えなかった自分の強みなどをアピールすることもできます。
貴重な業務時間の中から面接の時間を割いてもらったお礼と併せて、面接を経てより志望度が高まったことなどを伝えましょう。
英語の面接前に準備しておくこと
ここからは、英語面接の前に準備しておきたいことについてご紹介します。しっかりと準備をしておくことで、当日も落ち着いて面接に臨むことができるため、事前に確認しておくことが大切です。
志望業界や志望先企業・職種の情報収集
面接前に、志望する企業が属する業界や関連業界の状況、志望先企業の職種について調べておくことはとても大切です。業界の現状を踏まえておくことで、入社後に自分のスキルや経験をどう活かせるか、具体性のあるアピールにつながります。
併せて、企業が掲げるビジョンや、商品・サービスのコンセプトなどを理解しておくと、話の説得力がぐんと増すので、事前に企業のWEBサイトなどを確認しておくといいでしょう。
英文レジュメの再チェック
ほとんどの外資系企業では、応募に際して英文のレジュメの提出が求められます。作成したレジュメは提出前に必ずコピーをとっておき、面接が決まったら「自分が応募書類に何を書いたのか」を見直しましょう。書類をもとに面接の受け答えを考えると、全体に一貫性が生まれ、信頼度が高まります。
自分の職歴・志望の職種に関する英単語のチェック
自分が長く経験してきた仕事や、志望する職種に関することでも、英語になるとすぐには単語が出てこないことがあります。面接で言葉に詰まり、焦って自分を追い込むことにならないよう、関連する単語は今一度おさらいしておくと安心です。
専門用語をよく知らない人事担当者が面接をすることも想定し、単語を英語で説明できるように準備しておくとより良いでしょう。
仕事に関する具体的なエピソードやアイディアの準備
自分の性格やタイプ、仕事の成功体験、モチベーションの源泉などを聞かれたとき、具体的なエピソードを交えて回答するといきいきと話ができ、面接官の印象に残りやすくなります。
また、入社後の仕事に関する具体的なアイディアを用意しておくことで、仕事への意欲や熱意が相手に伝わるでしょう。
転職エージェントなど第三者を相手にした面接練習
本番を想定した面接の練習は、可能な限りやっておくべきです。家族や友人などに相手をしてもらうのも悪くありませんが、転職エージェントなら回答をより効果的にするアドバイスや、企業ごとの回答のカスタマイズなどを提案でき、面接準備の質が上がります。
RGFプロフェッショナルリクルートメントジャパンでは、書類提出や面接の前に、無料で書類添削や面接のアドバイスをしています。お気軽にお問い合わせください。
外資系企業の英語面接で覚えておきたい用語
英語面接には、英語面接ならではの言葉遣いが存在します。下記のような用語の意味や違いをよく理解して本番に臨みましょう。
Resume
「Resume」(レジュメ:英文履歴書)は、志望職種に関連するスキルや功績、実務経験などをアピールする文書です。多くの外資系企業で、時系列で学歴や職歴を記す日本式の履歴書ではなく、レジュメの提出が求められます。レジュメは日本語で「要約」という意味のとおり、用紙1~2枚で簡潔にまとめるのが一般的です。
提出時には、志望動機や自己PRなどをまとめたカバーレターという添え状をつけるといいでしょう。
Job Description
「Job Description」(ジョブディスクリプション:職務記述書)は、企業側が応募要件を提示する文書です。募集職種の職務内容、求めるスキル、経験、資格などが記されています。日本の求人票と考えるとわかりやすいかと思います。
応募の際にはジョブディスクリプションによく目を通し、求められる人物像をしっかりと把握してから面接対策を講じましょう。
Business Level / Fluent in English
英語を使う仕事と一口にいっても、求められる英語力には幅があります。外資系企業で求められる一般的な英語レベルが、ビジネスで通用するレベルの「Business Level」(ビジネスレベル)、よりネイティブに近い流暢な英語力を表す「Fluent in English」(フルーエント イン イングリッシュ)です。特にこの2つは、ジョブディスクリプションに記載されていることが多いため、覚えておきましょう。
通常、英語レベルは下記のように分類されます。
<ビジネスシーンでよく使われる英語レベル>
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Basic(基礎的な英語が理解できるレベル)
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Conversational(会話ができるレベル)
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Business(ビジネスで通用するレベル)
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Fluent(流暢に英語を操れるレベル)
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Native(母国語と同等のレベル)
英語の面接の流れ
英語で面接を受ける場合、日本語の面接とは進め方やマナーが異なる場合が少なくありません。英語で面接を受ける前に流れとポイントを把握して、しっかり準備しておきましょう。
1. 挨拶
日本語での面接と同様、英語の面接でもまず挨拶を交わすところからスタートします。英語圏のコミュニケーションでは、挨拶での第一印象が非常に重要です。まずは自分から声をかけて挨拶し、自分のために時間を設けてくれたことへの感謝の言葉を伝えて、積極性をアピールしましょう。
2. アイスブレイク
英語の面接では、本題に入る前にアイスブレイクと呼ばれる軽い会話や雑談をします。これは、その日の天気やニュース、「会場にたどり着くまで迷いませんでしたか?」といったような簡単な内容が交わされることが多く、お互いの距離を縮めるためのウォーミングアップのようなものです。あまり緊張せず、会話を楽しむつもりで臨みましょう。
3. 自己紹介
アイスブレイクが終わったら、いよいよ英語での面接スタートです。英語の面接では、必ずといっていいほど最初に自己紹介を求められます。自己紹介は、レジュメ(履歴書)に書いてある職務経歴やスキルを読み上げるものではありません。
これまでの仕事の経験や実績に加え、働く上でどんなことを大切にしているかといった、「あなたのヒストリー」について自分の言葉で説明する時間です。応募する職種で求められていることや企業の理念などと絡めて、1~2分程度で説明できるようにまとめておきましょう。
4. 自己PR、志望動機
自己紹介に続いて、志望動機について質問されます。なぜこの会社や職種を選んだのか、質問に対してきちんと答えられるように準備しておきましょう。
英語での面接では、これまでの経歴やスキルなど、さまざまな角度から、志望する理由を質問されることが多いです。
志望動機についてはいくつかの回答を準備しておき、できるだけ簡潔にわかりやすく、あくまでポジティブに答えるように心掛けてください。また、企業によってはSTARメソッド等を用いて、これまでの経験を詳しく掘り下げて聞くこともあります。
5. 逆質問
面接の終盤では、応募者が英語で逆質問をするシーンも想定されます。「What questions do you have?」などと質問をされた場合には、疑問点などを聞いておきましょう。
逆質問の時間を上手に活用すれば、転職後にどのような働き方ができるのか、どのようなキャリアプランを描けるのかといった具体的な情報を聞くこともできるでしょう。
ただし、的外れな質問をしないためにも、あらかじめ募集要項をよく確認しておく必要があります。
6. お礼・挨拶
面接終了後はお礼を言い、挨拶をしてから退室しましょう。
お礼は、「Thank you」といったシンプルな言葉でも構いません。また、「面接に時間を割いてくれたことに感謝を告げる」など、より具体的な言い回しを考えられるといいでしょう。
英語面接時に注意したいこと
英語面接を受ける際には、英語の表現はもちろん、相手の文化に合わせた対応を心掛けてください。とはいえ、「英語にとらわれず熱意を伝える」「スラングは使わない」「同じ言い回しを何度も使わない」など、それほど難しいことではありませんので、事前に意識しておけば問題ないでしょう。
英語を使うことにとらわれず内容や人柄を伝える
外資系企業の英語面接なので、当然英語での受け答えを完璧にしなければと思いがちですが、そのせいで緊張してしまい、アピールに失敗してしまっては本末転倒です。
もちろん、英語力も評価の対象にはなりますが、それよりも多少英語はつたなくても、自分の考えや思いを相手にしっかりと伝えることにフォーカスしましょう。
スラングは使わない
英語に慣れているところを見せようと、面接官を相手にスラングを使うことはやめましょう。スラングは、日本語でいう俗語で、主にネイティブスピーカーが親しい間柄で使うような非常に砕けた表現です。
日本企業の面接で「マジで」「やばい」などと言っているのと同じことなので、面接の場にふさわしいフォーマルな言葉遣いをしてください。
「I think…」など同じ言い回しを何度も使わない
例えば日本人は「~と思う」という表現をよく使うためか、英語で話すときも「I think」を使いすぎる傾向があるようです。しかし、1つのフレーズを何度も使うと、語彙力がないイメージを与えてしまいます。
同じ「~と思う」でも「I believe」や「I suppose」などさまざまな表現がありますので、状況に応じて使い分けられるようにしておくといいでしょう。
あいづちを打ちすぎない
日本語のコミュニケーションでは、会話の最中にあいづちを打つことが一般的です。しかし、英語圏では日本ほど頻繁にあいづちを打つ習慣があまりないため、相手に話しづらいと思われる可能性があります。
そのため、あいづちは共感や同意を示すときにとどめ、「あなたの話を聞いています」というメッセージは面接官の目を見て伝えるようにしましょう。
時制に気をつける
面接では、現在・過去・未来の話が交錯します。英語で過去の職歴や現在の職務内容を話す際、過去形や現在進行系など時制を間違えると、聞き手である面接官は混乱してしまうでしょう。そのため、面接対策として時制を正確に使えるように練習しておくことが重要です。
無言にならないようにする
答えに詰まったり、悩んだりしても、無言になるのはできる限り避けましょう。うまくしゃべれなくても構いませんので、何かしら自分の意見を述べるようにしてください。
聞き取れないことや、理解できないことがあれば、もう一度話してほしいと正直に伝えることで、相手の話をしっかり理解した上で回答できるためおすすめです。
オンライン面接の注意点
最近では、面接をオンラインで行う企業も増えてきました。そこで、オンライン面接の際に気をつけたい注意点をご紹介します。
フォーマルな服装で臨む
自宅からオンラインで面接を受けるとなると、つい緊張がゆるんでしまいがちですが、手法が変わっても企業との正式な面談の場であることは変わりません。部屋着のような格好や整っていないヘアスタイルでは、面接担当者に不快感を与えてしまいます。
志望先企業がビジネスカジュアルを採用している会社で、普段の仕事ではラフな服装を許可しているとしても、面接の場ではフォーマルな服装で臨みましょう。
画面ではなくカメラを見て話す
オンライン面接の場合、面接官とはカメラを通して目線が合うことになります。対面の感覚で画面の中の担当者を見つめていると、常に視線が下を向いていることになり、自信がない印象を与えるおそれがあるため注意が必要です。
じっとカメラだけを見つめ続けるのは難しいため、常に目線が動いて集中力がないと思われない程度に方向を変えて、自然な印象を出すといいでしょう。
背景はシンプルにする
オンライン面接の際、カメラの画角によっては候補者の背後が広く映り込みます。最低限、画面に映る範囲のものを片付けて、だらしない印象を与えるのを避けましょう。壁に絵やポスターなど、相手の気が散るものがたくさん飾られているのもおすすめできません。もし困ったら、シンプルな白い壁を背景にしてください。
使用するアプリケーションによっては、バーチャル背景を使うこともできます。このときも、動く背景や派手な背景は避け、単色で落ち着いたトーンのものを選ぶのがポイントです。
照明を明るくする
オンライン面接では、想像以上に照明が人の印象を左右します。部屋の明るさだけでは光量が足りない場合、顔に影ができて不健康に映るなどして、相手にマイナスなイメージを与えかねません。
部屋の照明以外で明るくするには、リングライトなどの照明を使うのがおすすめです。1つ置くだけでも、顔がいきいきとし、話す言葉に熱量が感じられるようになります。「はつらつとした感じがなく、うちの社風に合わなそうだった」「終始、元気がないように見えた」など、本来の自分とは異なる印象を与えてチャンスを失わないよう、照明器具を使って部屋を明るくしてから面接に臨みましょう。
音声が聞き取れるようにチェックする
マイクとスピーカーの調整は、必ず面接が始まる前に済ませておきましょう。「相手の声がはっきり聞き取れない」「こちらの言葉が相手に届かない」といった事態は、オンライン面接では致命的です。
インターネット環境が安定した場所を選ぶことはもちろん、外が騒がしい場合はマイク付きのイヤホンを使用するなどして、通信機器の準備は怠らないようにしておいてください。
よく聞かれる質問は答えを用意しておく
面接では、定番の質問がいくつかあります。そこで、面接のシーン別の質問例と回答例を挙げました。例文を参考に、自分なりの回答をあらかじめ用意しておくと、本番で慌てずに済むでしょう。
挨拶
欧米のビジネスシーンでは、積極性が重要です。まずは自分から声をかけるようにしましょう。この際、必要以上にお辞儀をする必要はありません。
<質問例>
Hello.
(こんにちは)
<回答例>
Hello. Thank you for your time today.
(こんにちは。今日はお時間をいただきありがとうございます)
自己紹介
自己紹介では、現在または直近まで就いていた職について話します。その上で、応募するポジションに関連した実績や強みを盛り込むようにするといいでしょう。
面接のようなフォーマルな場では、名乗るときに「I'm ...」ではなく、「My name is ...」を使うこともポイントです。
<質問例>
Tell me about yourself.
(あなたのことを教えてください)
<回答例>
My name is ◯◯, I have been working in human resources at a publishing company for 4 years.
(私の名前は◯◯です。出版社で4年間、人事を担当していました)
自己PR、志望動機
前職を悪く言うことは避け、あくまでポジティブな理由での転職であることを伝えましょう。前向きな姿勢と熱意を表現してください。
<質問例>
What was your reason for leaving your last job?
(転職の理由は?)
Why do you want this job?
(なぜ、あなたはこの仕事をしたいのですか?)
Why are you interested in working for us?
(なぜ弊社を選びましたか?)
<回答例>
I have gained many experiences as a salesperson from working at my company. but I started thinking that I needed some new challenges in my career.
(現職では営業としてさまざまな経験を積むことができましたが、自分には何か新しい挑戦が必要だと思うようになりました)
I have over 10 years' chemical sales experiences, therefore, I can contribute your company's products sales grow utilizing those previous experiences.
(私は10年以上化学薬品販売をしていた経験があり、それまでの経験を活かして、御社の製品の売上成長に貢献できるからです)
逆質問
資系企業では、より積極的な姿勢やコミュニケーション能力が重視される傾向があります。面接での逆質問でも、自分が疑問に思っていることや知っておきたいことを積極的に質問していくといいでしょう。
<質問例>
Do you have any question? / What questions do you have?
(何か質問はありますか?)
<逆質問例>
What training programs are available to ensure continued personal and career development?
(入社後にはどのような研修プログラムが予定されていますか?)
What are the company's Mid-term/Long-term plans?
(御社の中長期的なプランは何ですか?)
お礼・挨拶
面接が終了する際には、しっかりとお礼と挨拶を忘れずにしましょう。
<例>
Thank you very much for your time today.
(本日はお時間をいただきありがとうございました)
I look forward to seeing you soon.
(また近いうちお会いするのを楽しみにしています)
そのほか、面接でよく聞かれる質問例
面接では、自身の仕事における目標や性格などについても質問されます。こちらも定番の質問例ですから、自分なりの回答を英語で準備しておきましょう。
<質問例>
Where do you see yourself in 5 years?
(5年後何をやりたいですか?)
<回答例>
I hope to acquire many new skills and experiences in the sales department and possibly advance to a higher position in your company.
(御社の営業部門で新しいスキルを得て経験を積み、より高いポジションにつきたいと思います)
キャリアプランを立てられているか、募集しているポジションがキャリアプランと合っているかを見る質問も多く聞かれます。明確に決まっていない場合は、「この会社で経験を積んで視野を広げたい」などと答えるといいでしょう。
<質問例>
What are your major weaknesses and strengths?
(あなたの長所と短所を教えてください)
<回答例>
I'm the kind of person who doesn't give up easily and I can think fast on my feet. On the other hand, I'd say that I am sometimes too critical of my own work.
(私は簡単にあきらめない人間で、自分で物事を考えることができます。その一方、自分の仕事に対して時々厳しすぎてしまうところがあります)
長所は、募集しているポジションに合った内容を伝えるのがポイントです。また、短所は裏返せば長所ととれるようなことを述べるのが良いでしょう。改善のために努力していることや、克服できたことなどを伝えるのも好印象です。
<質問例>
What have you learned from some of your previous jobs?
(これまでの仕事で学んだことは?)
<回答例>
I have learned how to stay updated on the trends involving customer needs, to take an active role in acquiring new customers, and I hope that I would be able to contribute to your sales and profits through these learnings.
(私は顧客ニーズをいち早く把握し、新規顧客を獲得するスキルを磨いてきましたので、このスキルを通じて御社の業績と利益に貢献できたらと考えています)
この質問では、過去に得たことが、募集しているポジションで活かせるかどうかが問われています。募集するポジションに合わせて、過去に学んだことを伝えましょう。
<質問例>
When can you start working with us?
(いつから働けますか?)
<回答例>
I'd like to start working at your company immediately, but I feel obligated to give at least one month's notice at my company.
(すぐにでも御社で働きたい気持ちなのですが、現職では最低1ヵ月前に退職を申し出る必要があります)
いつから働けるかについては嘘を言う必要はないので、具体的にいつからなのか伝えれば問題ありません。
英語の面接のコツは、面接官の目を見てはっきり話すこと
慣れない英語での面接は、勝手が違って戸惑ったり緊張したりする場面が多いかもしれませんが、無理に難解な英語を使う必要はありません。面接官は英語力だけでなく、あなたの人となりや、どれだけ会社や募集する職種を理解しているかを見ようとしています。
会社や職種についてしっかり研究したら、簡潔にわかりやすく、ゆっくりはっきり話すことが英語の面接を成功させるコツです。ポイントを押さえてしっかり準備したら、あとは面接官の目をしっかり見ながら、自信を持って話しましょう。
グローバル企業で働くことは、グローバルに働きたい人や語学力を生かして働きたい人だけでなく、自分の可能性やワークライフバランスを求める多くの方にとって、多くのメリットがあります。
RGFプロフェッショナルリクルートメントジャパンでは、外資系・日系グローバル企業の案件を中心に、国内外のさまざまな優良企業の採用活動を支援しています。そのため、それぞれの方が求める最適なキャリアの選択肢をご紹介可能です。
「グローバルに働いてみたい」「より自分が輝ける場所で働きたい」「自分の選択肢を広げたい」といった方は、一度ご相談ください。業界経験豊富なコンサルタントが、みなさまのキャリアを全力でサポートいたします。