Slush Tokyoをご存知ですか？

Slushとは、スタートアップ企業と投資家をつなげることを目的とする世界最大級のスタートアップ・プラットフォーム・イベントの一つです。Slushはもともと若い起業家育成の環境づくりのためにフィンランドで始まったもので、2015年からは世界各国で開催され、東京では今回で5回目の開催となりました。プレゼンテーション、トーク、セッション、世界中からの展示ブースなどがあり、どれも興味深いものばかりでした。

ちなみに、昨年のSlush Tokyo 2018には600人のスタートアップ企業と200人の投資家を含む計6000人が参加しました。

今回、ウェブ業界のエンジニアを専門とする私たちデジタルチームがこの業界の最先端で何が起こっているのか、どのような人が働いているのかなどを知るため、このイベントに参加してまいりまいた。その感想を踏まえつつ、イベントについて少しご紹介したいと思います。

スタートアップ業界にいる女性を勇気づけるために創業したベンチャーキャピタル

私が興味を持ったトークの一つはPocket Sun氏らが創業したアメリカとアジアへの投資を行っているベンチャーキャピタル企業、SoGalです。ちなみにSoGalのウェブサイトによると、ミレニアム世代で女性の率いるベンチャー企業はSoGalが世界初だそうです。SoGalはシードステージの企業に投資を行っており、特に男女平等を支援するプロジェクト開発を行っている企業への投資に力を入れています。

トークの中でPocket Sun氏は、いかに現在のスタートアップ投資家コミュニティが男性中心に偏っているかを訴えました。

Pocket Sun氏によると現在、女性起業家によるスタートアップ企業は増え続けていますが、女性投資家の数は少ないままだそうです。また、ベンチャーキャピタル業界での女性の意思決定者は10％以下だといいます。ここからもわかるように、ベンチャーキャピタル業界はいまだに男社会が根強く残っているとのことでした。

Pocket Sun氏はSoGalを立ち上げた理由を、この不平等な状況を変え、スタートアップ業界にいる女性を勇気づけるためと語りました。

ピッチコンテスト

また、このイベントの目玉の一つとしてスタートアップ企業によるピッチコンテストが行われていました。世界各国から選ばれたスタートアップ企業が、自らのサービスや商品を投資家や審査員にピッチしました。初日は参加者の中から50組が選ばれ、二日目のセミファイナルへその中の20組が進みました。また、ファイナルステージには4組が進み、その中から日本企業の「Clarity」が勝者に輝きました。

Clarityは企業が提供している支援やさまざまな働き方を検索できるデータベースと企業のレビューが見ることのできるプラットフォームを提供しています。これらを利用することによって、フレックスタイム、産休、託児所の完備など、利用者が求めている働き方ができる企業を簡単に見つけることが可能です。Clarityはそれぞれの女性にあった企業探しを手助けし、仕事と生活を両立できることを目的としています。

Clarityはすでに日本国内の4000以上の企業の情報公開を行っており、仕事と生活のバランスを保つことに問題を抱えている日本の女性を支援しようとしています。

ファイナルピッチで多くの観客が見守る中、創設者の古谷聡美氏はなぜこのような目的を持ちこの会社を立ち上げたのか、今後の展望などについて語りました。また演説後、投資家と審査員に収益やライバル企業などに関する質問を受けていました。

ちなみに、Slushで日本のスタートアップ企業が優勝するのは今回が初となる快挙でした。

まとめ

今回のイベントを通して、テクノロジー業界の女性の存在は高まりつつあると感じました。

Clarityの創設者の古谷氏が言っていたように日本はまだまだ子供を育てながら女性がキャリアを積み、活躍することはまだまだ困難です。しかし、このような環境を変えようと奮闘する女性起業家がおり、女性が立ち上げた企業を支えようとする投資家たちがいることもまた事実です。

日本のスタートアップ企業コミュニティが活気に満ちている現場を見られるということは、貴重な体験でした。また、女性としてこのような変化を目の当たりにすることはとても勇気づけられると同時にとても感激しました。

今後とも、私たちRGF PR JPのデジタルチームは日本のスタートアップ企業の成長をサポートしたいと考えています。また、採用に関する質問がありましたらお気軽にお尋ねください！！