近年、採用選考の面接において、「電話面接」を行う企業が増えています。一般的な対面での面接とは異なり、お互いの表情や仕草が見えない電話面接では、いくつか注意すべきポイントがあるのです。
ここでは、いざというときに焦らないための、電話面接のマナーや注意点などをご紹介しましょう。
電話面接とは?
電話面接は、文字どおり「電話を使った面接」を指します。一般的な面接では、面接官と応募者が直接顔を合わせて質疑応答を行いますが、そのやりとりを電話だけで行うのが電話面接です。応募者が遠方の場合や、スケジュール調整が難しい場合などに実施しやすい選考方法として、取り入れる企業が増えてきました。
同様に増えている選考方法としてウェブ面接がありますが、対応するデバイスや安定したインターネット回線が必要なウェブ面接に比べ、電話さえあれば実施できるため、より環境を問わずに行うことができます。また、選考の段階で応募者の電話対応スキルを見極められる点も、実施する企業が多い理由でしょう。
相手の姿が見えない状態で質問の意図や説明を理解し、声だけで自分をアピールする必要があるため、電話面接の準備やマナーをしっかり押さえて臨みましょう。
電話面接でも自己分析は重要
ほとんどの場合、電話面接は一次面接など初期段階の面接で行われます。だからといって、気軽に受けても良いものではなく、面接官から質問される内容は、基本的に対面の面接と変わりません。海外本社やAPAC本社等との面接の際にも使われることがあるため、電話面接の前には、入念な準備が重要です。
電話面接でも、自己紹介や自己アピールの機会はあり、志望動機の説明も求められます。しっかり自己分析を行い、自分の今後のキャリアや持っているスキル、これまでの経歴などについて振り返っておきましょう。
こちらの記事もご覧ください。
電話面接の前に準備する物
どのような形式でも面接前にはしっかりとした準備が必要ですが、電話面接には一般的な面接とは異なる注意点があります。電話面接は相手に姿が見えないため、手元に準備できる物の自由度が高いことが特徴。
続いては、やりとりをスムーズに進めるために準備しておきたい物をご紹介します。
提出した書類のコピー
面接官からの質問は、事前に提出した応募書類の内容をもとに行われます。電話面接の際には、応募先に提出した履歴書や職務経歴書のコピーを手元に用意しておきましょう。面接中に確認することで、言葉に詰まったり応募書類の内容と異なる回答をしたりすることを防げます。
筆記用具
応募先からの指示や重要な話を聞き漏らすことのないよう、面接中はメモをとりながら会話を進めましょう。面接官の話の中で気になるキーワードをメモしておけば、逆質問の機会を与えられたときにも役立ちます。
カレンダーやスケジュール帳
電話面接の中で次回選考の日程などを決めることもあります。そのようなとき、手帳やカレンダーなど、自分のスケジュールがわかる物を手元に置いておくと、日程確認のために面接官を電話口で待たせません。
もし、すぐに都合を回答できない場合は、「◯日までにご連絡させていただけますか?」と、期日を決めて面接官に相談しましょう。
志望動機のメモ
志望動機が何かは、面接で必ず聞かれる質問のひとつです。あらかじめ回答をメモにまとめておけば、「伝えたかったことを言い忘れてしまった」ということもありません。
ただし、用意したメモの文章をそのまま読み上げることは避けましょう。姿が見えない電話面接では、話し方が不自然だと大きな違和感につながります。箇条書きなどで要点をまとめておくと、面接中にもすぐに確認できます。
逆質問のメモ
電話面接の最後には、面接官から「何か質問はありますか?」と逆質問を促されることがよくあります。慌てて的外れの質問をしてしまうことのないように、事前にいくつか質問内容を考えておき、手元に用意しておきましょう。
電話面接のマナー
電話面接は、対面での面接に比べて相手の声が聞こえづらくなります。また、電話面接では、相手を知る重要な要素である表情や仕草などが見えません。
面接官に好印象を与えるには、電話面接ならではのマナーを守ることが大切です。
電波状況のいい場所で
電波状況が悪いと声が聞き取りづらかったり途切れたり、最悪の場合は電話が途中で切れてしまうこともあります。電話面接を行う際には固定電話がベストですが、ない場合は、必ず周囲の電波状況を確認してから受けるようにしましょう。
周囲に雑音がない場所で
騒がしい環境では、電話の声が聞き取りづらくなります。アピール内容がうまく伝わらなかったり、面接官の話を何度も聞き返したりするようでは、スムーズに会話を進められません。電話面接は落ち着いて話せる静かな場所で受けることが大切です。
自宅がベストですが、難しい場合は個室のワークスペースやレンタルスペースなどを利用しましょう。自宅の場合は、家族やペットの物音が電話口から聞こえないような配慮も必要です。
できればハンズフリーで
電話面接では、メモをとったり資料を確認したりするシーンがよくあります。ハンズフリー通話なら両手が空くため、会話をしながら手元を動かすときも慌てません。マイクつきのイヤホンやヘッドホンを利用すると、会話以外の雑音が入りにくいのでおすすめです。
普段よりハキハキとした話し方をする
視覚情報のない電話面接では、応募者の声のトーンや話し方が面接官の印象を大きく左右することになります。また、電話を通した声は、実際に話すときよりも声がこもって聞こえがちです。
電話面接の際には、いつもよりも明るくハキハキとした話し方を心掛けましょう。
できるだけフィラー表現をなくす
会話の合間に挟まれる「えー」「あのー」「えーと」などの言葉をフィラー(つなぎ表現)といい、自信のない印象を与えてしまうことがあります。
一般的な面接でも避けたほうが良いのですが、声だけのやりとりになる電話面接では、特に耳につくもの。無意識に発していることも多いため、できるだけ使わないように心掛けましょう。
細かくあいづちを打つ
会話中に相手の反応がないと、話している方は「しっかりと聞いているのだろうか」と不安になってしまいます。声だけのやりとりである電話面接では、表情や動作によって反応を伝えることができません。
そのため、相手の話に細かくあいづちを打ち、話をきちんと聞いていることをアピールする必要があります。ただし、あいづちを意識するあまり、面接官の話をさえぎることのないよう注意しましょう。
姿勢を正して受ける
電話ではお互い姿が見えないため、「だらしない姿勢で話していてもわからないだろう」と考えがちです。しかし実際は、話しているときの姿勢や心構えは声のトーンに表れ、相手にも伝わってしまいます。電話面接でも通常の面接と同じように、姿勢を正して話をするようにしましょう。座って前かがみになると声がこもりやすくなりますので、そのようなときは立って話すのもひとつの方法です。
電話面接のマナーを守って高評価を目指そう
これまで、対面での面接しか経験したことがない人にとっては、初めて電話面接を受ける際には緊張や戸惑いがあるかもしれません。
しかし、マナーと注意点さえ守れば、電話面接は決して難しいものではありません。しっかりと事前準備をして、良い評価につなげましょう。
グローバル企業で働くことは、グローバルに働きたい人や語学力を生かして働きたい人だけでなく、自分の可能性やワークライフバランスを求める多くの方にとって、多くのメリットがあります。
RGFプロフェッショナルリクルートメントジャパンでは、外資系・日系グローバル企業の案件を中心に、国内外のさまざまな優良企業の採用活動を支援しています。そのため、それぞれの方が求める最適なキャリアの選択肢をご紹介可能です。
「グローバルに働いてみたい」「より自分が輝ける場所で働きたい」「自分の選択肢を広げたい」といった方は、一度ご相談ください。業界経験豊富なコンサルタントが、みなさまのキャリアを全力でサポートいたします。