職務要約は、職務経歴の要点を簡潔にまとめたものを指します。職務経歴書の冒頭に書く項目で、自分がどのような経歴を歩んできたかを記す、「あらすじ」としての役割もあります。
そのため、採用担当者の中には、職務要約を確認してから経歴書の詳細を確認する人も少なくありません。つまり、採用担当者の目にとまり、書類選考を突破するためには、職務要約の内容も重要なポイントになるのです。
採用担当者の興味を惹きつけるような職務要約を書けば、選考を有利に進められるでしょう。
そこで今回は、職務経歴書と職務要約それぞれの書き方のコツやポイントについてご紹介します。面接官の興味を惹く職務要約を書いて、転職を有利に進めましょう。
職務要約など、職務経歴書に記載すべき項目は?
企業が職務経歴書を見る上で重視するのは、「必要な実務能力を満たしているかどうか」です。ですから、自身の経歴やスキルについて、できるだけ丁寧にわかりやすく書く必要があります。
ただし、あまりにも冗長な職務経歴書は「要点をまとめる能力がない」「読む人のことを考えていない」といったマイナスイメージを与えかねません。そのため、A4用紙1枚~2枚程度にまとめるのが良いといわれています。
なお、職務経歴書とともに提出する履歴書では「名前・住所欄」「学歴欄」「自己PR欄」などの記入欄が設けられ、フォーマットが指定されていますが、職務経歴書にはこれといって決められたフォーマットはありません。とはいえ、一般的に記載すべき項目はいくつかあります。
まずは、職務経歴書に書くべき項目を、書き方のコツやポイントと併せて解説します。
職務要約
職務経歴書の冒頭には、職務要約を書きます。職務要約は「職務経歴の要約をまとめたもの」で、200~300字程度が適切な分量といわれています。応募する企業や希望ポストに関係する内容を、簡潔かつ具体的にまとめましょう。
職務経歴
職務経歴は、過去に在籍した会社や配属部署、携わったプロジェクトとその実績などを記載します。Wordなどの表ツールで大枠を作り、会社や配属部署ごとにまとめるのが一般的です。
とはいえ、転職回数が多い場合、自身の経歴をすべて列挙するのが難しいかもしれません。経歴が多い場合には、応募した採用ポジションにマッチするものを中心にまとめるのがおすすめです。
資格や特技
職務経歴書では、これまでに培った知識やスキルのほか、資格などを記述する場合があります。特に希望企業、希望ポストに関連するスキルや知識は、丁寧にわかりやすく書くのが大切です。
ですが、業務と直接関係のない資格をいくつも書くと、「計画性がないのでは」といった懸念を与えかねません。資格は、実務経験とセットになっていると高い評価を得やすい傾向がありますから、業務やこれまでの経歴と関連のない資格は、無理に記載しなくてもいいでしょう。
自己PR
自己PR欄は履歴書にもありますが、職務経歴書では別の角度からアピールすることができます。
例えば、職務経歴書に書いたキャリア・実績の中でも、特に注目してほしい部分を自己PR欄でアピールしてみてもいいでしょう。なお、記載した内容は面接で詳しく聞かれることがあるので、しっかりと説明が出来るように準備をしておきましょう。
職務要約を書く際のコツとポイント
職務要約は職務経歴書のあらすじにもあたる部分で、採用担当者からの印象を大きく左右します。職務要約が採用担当者の目にとまれば、職務経歴書全体をしっかり確認し、採用に関して前向きに検討してもらえる可能性が上がります。
続いては、職務要約を書く上で押さえておきたいコツやポイントを解説します。
自身のキャリアを3~4行にまとめる
職務要約では、自身のキャリアをWordで3~4行程度、文字数にして200~300字程度の分量にまとめるのが鉄則です。あまりに長い要約は要約にならず、担当者の読みたいという意欲を削いでしまいます。
職務要約はあくまで、「職務経歴書の要点をまとめたもの」であることを忘れてはいけません。採用担当者の興味を惹きたいあまりに、たくさんのことを書きたくなるかもしれませんが、長すぎる職務要約は、「簡潔に意図を伝えるスキルがない」と、かえってマイナスイメージを与えてしまいます。
応募する企業や希望するポストに関係のある内容を中心に
職務要約では、希望する企業・ポストに関係のある内容を中心に取り上げます。これは、応募者の能力が業務内容とマッチすることをアピールするためです。
採用担当者は職務要約を読み、応募者の大まかな能力を判断します。職務要約に業務内容と関係のないスキルを書いていては、応募者と企業や希望ポストとの相性がわからなくなってしまいます。
複数社の在籍経験がある場合は、直近または在籍期間が長い経歴を中心に
転職回数が多い人や、これまでに経験した職種の幅が広い人は、どのキャリアを要約すればいいか迷ってしまうかもしれません。その場合、基本的には応募するポジションに近い経歴を中心に取り上げますが、複数が該当する場合は、直近またはここ最近で最も在職期間が長い経歴を中心に書きましょう。それ以外の職務経歴は、社名、職種程度の記載程度にとどめます。
すべての職歴を網羅しようとすると、3~4行では収まらない上に、どんなスキルを持つ人物なのか、希望する職種にマッチする人材なのかが採用担当者に伝わらないおそれがあります。
具体的な事実やデータを交えて誰にでもわかるように書く
短い職務要約の中で過去の実績を伝えるためには、具体的な事実やデータを交えて、誰にでもわかるように書くことが大切です。
例えば、「社内1位」や「部内トップ」といった表現では、実績が社外の人に伝わりづらい場合があります。具体的には、「新規契約件数の前年度比120%、売上1,400万円を達成」など、客観的なデータを交えて書くのがおすすめです。
職務要約で採用担当者の興味を惹こう
今回は、職務要約の書き方のポイントについてご紹介しました。職務要約は、採用担当者が職務経歴書を読む際に、まず目に入る部分でもあります。そのため、採用担当者の興味を惹く内容に仕上げれば、職務経歴書全体をしっかりとチェックしてもらえるでしょう。
そのためには、必要な情報を絞り、希望するポストや業務内容と、自身の能力が合致することをアピールしなければなりません。転職活動を有利に進めるためにも、職務要約は何度も推敲して、魅力的な文章に仕上げましょう。
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