世の中には数多くの転職関連サービスがあり、転職活動を成功させるためには自分に合ったサービスを選ぶことが重要です。一方で、各サービスの特徴や違いを理解し、自分に合っているか判断するのは簡単ではありません。 

そこで今回は、転職エージェントにはどのような種類があるのか、転職サイトとはどのような違いがあるのか紹介します。

転職エージェントと転職サイトの違い

転職サービスには、大きく分けて「転職エージェント」と「転職サイト」があります。それぞれの違いと特徴について確認しておきましょう。  

■転職エージェントと転職サイトの違い

転職サイトを利用する場合、求人検索から応募や選考の調整をすべて自分で行う必要があります。これに対して、転職エージェントでは担当のキャリアアドバイザーが転職活動をサポートしてくれるため、時間や手間を軽減できるでしょう。

在職中に転職活動を進めるケースも少なくありません。転職先を見つけるための時間や労力を最小限に抑えたい場合は、転職エージェントの利用がおすすめです。

転職エージェントの種類

転職エージェントは、扱っている求人の内容によって分類することができます。また、登録方法の違いによっても転職エージェントを分類することが可能です。続いては、転職エージェントにはどのような種類があるのか見ていきましょう。 

求人内容による分け方

扱っている求人内容によって、転職エージェントは「総合型」と「専門特化型」に分けられます。それぞれの特徴を理解した上で、自分が紹介してほしい求人内容に合った転職エージェントを選ぶことが重要です。 

• 総合型転職エージェント
  大手転職エージェントを中心に、業種や職種を問わず、幅広くたくさんの求人を扱っているのが総合型です。多くの選択肢から求人を選ぶことができ、さまざまな業界・業種の情報収集が可能なため、異業種や異職種への転職を考えている人にもおすすめです。
  豊富な案件を扱うため、キャリアアドバイザーの経験値が高く、安心して転職のアドバイスやキャリアカウンセリングなどを受けられるのも総合型転職エージェントの特徴。反対に、扱う求人数や対応する転職者の多さから、手厚いサポートが受けられない可能性もあります。 

• 専門特化型転職エージェント
  専門特化型とは、特定の業界や職種を専門に扱う転職エージェントです。キャリアアドバイザーは専門分野に関する深い知識を持っており、転職支援を行う業界の出身者の場合もあります。業界の動向や企業ごとの特徴に踏み込んだアドバイスを得られるのが大きなメリットです。
  一方で、専門分野に特化しているため、総合型転職エージェントと比べると、求人数は少ない傾向があります。転職者の年齢層や年収帯、保有スキルなどによってサポート対象を絞っていることもあるため、自分に合うサービスを見極める必要があるでしょう。 

登録方法による分け方

転職エージェントへの登録方法に関しては、「登録型」と「スカウト型」の2種類があります。 

• 登録型転職エージェント
  転職エージェントに転職者みずから登録し、担当キャリアアドバイザーと面談を行った上で、希望条件に合う求人を紹介されるのが登録型の特徴です。一般的に転職エージェントというと、登録型を指すことが多いでしょう。 

• スカウト型転職エージェント
  企業からの依頼に対し、条件に合った人材をヘッドハンターが探し、転職を促すのがスカウト型転職エージェントです。転職エージェントのネットワークを活かし、業界・業種のスペシャリストや管理層・経営層といった人材を探す際に活用されることが多いようです。 

キャリアアドバイザーの違い

キャリアアドバイザーの業務範囲によっても、転職エージェントの特徴は異なります。キャリアアドバイザーが「片面型（分業型）」の場合と、「両面型」の場合の違いについて確認しておきましょう。 

片面型（分業型）

片面型（分業型）とは、転職者と求人企業の担当が別であるスタイルを指します。大手の転職エージェントに多く、企業の担当者は企業の対応に集中できるため、あらゆる分野の豊富な求人があることが特徴です。転職者の担当者も、転職活動のサポートに注力できるメリットがあります。 

一方で、転職エージェント内で情報共有するとはいえ、転職者をよく知る担当者が直接企業とやりとりするわけではないため、交渉は間接的になりがちです。転職者のPRポイントが伝わりづらかったり、やりとりに時間がかかったりする可能性もあります。 

両面型

一人のキャリアアドバイザーが、転職者・企業の両方を担当するスタイルを両面型といいます。担当者が直接企業からヒアリングしてきた情報を転職者に伝えられるため、精度の高い情報を得られるのが特徴です。 

ただし、一人のキャリアアドバイザーが担当可能な企業数は限られることから、紹介可能な求人数はあまり多くないこともあります。幅広い選択肢を提示してほしい人にとっては、デメリットとなる可能性があるでしょう。

自分に合った転職エージェントを見つけるには？ 

自分に合った転職エージェントを選ぶには、「希望条件」と「転職希望時期」の2つから判断することが大切です。 

転職を希望する業種・職種がまだ決まっていない人や、特にこだわりたい条件がない人は、総合型転職エージェントを利用することで、幅広い選択肢から求人の提案を受けることができます。 

反対に、希望業種や職種、条件にこだわりがある人は、その条件を満たせる専門特化型転職エージェントを利用したほうが、効率良く求人を見つけられるでしょう。 

また、特に転職を希望していなくてもスカウトを受けた場合、自分のスキルや経験を高く買う企業があるということです。求人内容や待遇を確認してみて、場合によっては転職を検討してみてもいいかもしれません。 

ただし、スカウト型は求職者の側から働きかけることができず、転職希望時期がある場合、それに合わせることは難しいです。「できるだけ早く」「3ヵ月以内には」など、転職希望時期が具体的に決まっている人は、登録型転職エージェントを利用しましょう。

転職エージェントの違いを知り、スムーズに転職活動を進めよう

転職活動をスムーズに進めるには、自分に合った転職サービスを利用することが大切です。

転職サイトと転職エージェントの違いや、転職エージェントの種類や特徴を知り、自分に合った転職サポートは何かを考えてみてください。