転職の際、面接会場が遠く現地に向かうのが難しい場合や、在職中で面接の日程調整を行うのが難しい場合などがあります。特に、海外に拠点のある外資系企業の場合、面接担当者が海外にいる可能性もあり、面接の日程調整は簡単ではないでしょう。

そのような際に利用されるのがSkype（スカイプ）面接です。インターネット環境と端末があればどこでも実施できるSkype面接は、多くの企業が導入を始めています。オンラインで面接を行えるSkype面接は、どのような場所でどのような点に注意して対応すれば良いのでしょうか。

Skype（スカイプ）面接とは？

Skype（スカイプ）面接とは、オンラインで行うウェブ面接のことです。Skypeは、電話やチャットができるソフトウェアです。

インターネット環境と端末が整えば実施が可能なため、募集企業、応募者ともに日程調整がしやすいところが、Skype面接のメリットです。交通費や移動時間がかからないため、気軽に面接が開催できるところも、実施企業が増加しているポイントでしょう。

Skype（スカイプ）面接に向くのはどんな場所？

インターネット環境と端末があれば実施できるSkype（スカイプ）面接ですが、どこで受けても良いわけではありません。

場所選びを間違えると、面接官に悪い印象を与えてしまったり、面接自体が実施できなかったりする可能性があります。Skype面接を受けるために必要な要件を見ていきましょう。

インターネットの接続環境が安定している

インターネットの接続環境が安定していることは、Skype面接を受ける際の第一条件となります。無料のWi-Fiスポットなど、インターネットを利用できる場所は数多くありますが、中には電波が弱かったり不安定だったりする場所も存在します。

そのような場所でSkype面接を行うと、音声や映像が途切れてしまったり、タイムラグが発生したり、接続が切れてしまったりするリスクがあります。面接中に何度も接続が途切れるのはスマートではありませんし、何よりも相手に迷惑をかけることになります。

Skype面接を行う際は、LANケーブルが利用できる場所やルーター付近など、通信環境が安定した場所を選びましょう。

他人の目がない場所

面接で話されることは機密情報でもあるため、人の往来が多い場所は適しません。面接では企業の業務内容や待遇、今後の戦略などが語られる可能性があり、それらの情報を他人に聞かれてしまうのは好ましくないでしょう。

また、面接では自分自身の個人情報も話すことになるため、プライバシー性の高さは場所選びで重要なポイントになります。できる限り個室など、他人の目がない場所を選ぶようにしてください。

静かな場所

カフェやオープンスペースのような人の多い場所でSkype面接を実施すると、周りの人の話し声、BGMなどが相手に聞こえてしまいます。気が散って面接に集中できなかったり、面接官の声が聞き取りにくくなったりするかもしれません。

Skype面接の際は、たとえ自宅であっても静かな環境を作るようにしましょう。テレビやラジオを消すのはもちろんのこと、外の環境音をシャットアウトするためにも、窓を閉めておくべきです。また、同居する家族などがいる場合は、面接の時間を伝えて協力をお願いするのを忘れないようにしてください。

明るい場所

照明にも注意が必要です。白熱灯や間接照明のみの部屋では、照明が暗く表情がわかりづらくなってしまうリスクがあります。

表情が暗いと、それだけで意欲が伝わらない可能性がありますから、表情に気をつけるとともに、できるだけ明るい場所を選ぶようにしましょう。

Skype（スカイプ）面接におすすめの場所

では、Skype（スカイプ）面接はどこで受けるのが望ましいのでしょうか。Skype面接をするにあたっておすすめの場所を5つご紹介します。

自宅

一番おすすめの場所は自宅です。機密情報の漏洩の心配がありませんし、普段使用しているインターネット環境が使えるため安心感もあります。

Skype面接では背景にも注意が必要です。背景となる部屋は十分に片づけておきましょう。背景に洗濯物や不適切なポスターなどが映り込んでいると、それが応募者の印象となってしまう可能性があります。できる限り、何もない壁が背景になる場所にカメラやパソコンをセッティングしてください。また、車や電車、工事など周囲の音が大きい場合は、ヘッドセットを用意すると安心です。

ホテル

ホテルもSkype面接に適した場所です。宿泊せずに個室が利用できるデイユースプランがあれば、面接の時間帯のみ利用することができます。

多少お金はかかってしまいますが、安定したインターネット環境があり、プライバシー性の高い個室で面接が受けられる点がおすすめです。

コワーキングスペース

個室のあるコワーキングスペースも、Skype面接におすすめです。コワーキングスペースのインターネット環境は安定しているので、接続状況を心配する必要はないでしょう。

ただし、1回だけの利用を受けつけていない施設も多く、個室は別料金が発生する可能性がある点に留意しなければなりません。コワーキングスペースを利用する場合は、料金体系や個室の有無を事前に調べておきましょう。

レンタル会議室

レンタル会議室でSkype面接を受ける手もあります。レンタル会議室はプライバシー性が高く、インターネット環境を備えているところが大半なので、Skype面接には適しているでしょう。小さな会議室であれば、料金も手頃に設定されている場合が多いです。

レンタル会議室は予約サイトから予約し、支払いもオンラインで行うことが基本です。急遽面接日が変更になるなどした場合、キャンセル料が発生する可能性があることも留意してください。

インターネットカフェ

安定した通信環境がある場所としては、インターネットカフェも選択肢に入るでしょう。最近は個室型で防音のインターネットカフェもあるため、そのような場所が近くにあれば、面接場所として選んでもいいでしょう。

ただし、個室といっても仕切りがあるだけで、会話が外に聞こえてしまうインターネットカフェもあります。そういった場所は、面接で利用するのは避けてください。

Skype（スカイプ）面接の注意点

Skype（スカイプ）面接を受ける場所を決めたら、以下の点に注意して準備を進めましょう。

場所は早めに確保

自宅でSkype面接を行う場合は問題ありませんが、ホテルや貸し会議室などを利用する場合は早めに場所を確保する必要があります。直前に予約しようとしても、面接の時間帯がすでに埋まってしまっていてはどうしようもありません。あらかじめ複数の場所を候補として考えておき、面接の時間帯が決まったらすぐに予約を済ませることをおすすめします。

また、自宅でSkype面接を行う場合は、数日前から準備しておいたほうが良いでしょう。画面の映り方まで確認し、問題がないか把握しておけば安心です。

対面面接と同じ服装にする

Skype面接だからといって、服装に気を抜いてはいけません。ラフな普段着で面接を受けると、面接官に与える印象が悪くなってしまいます。対面面接と同じように、ビジネスにふさわしい服装で臨んでください。

また、上半身しか映らないからと考え、下半身の服装に気を抜くのも危険です。面接中に立ち上がるタイミングがあったり、カメラの角度で下半身が見えたりする可能性も否めません。Skype面接であっても服装には注意してください。

接続状況や画面の見え方は事前にチェック

面接場所のインターネットの接続状況は、事前に調査しておくべきです。ホテルや貸し会議室のような場所であっても、電波が弱いケースは考えられます。現地で確認するのが望ましいですが、難しい場合は問い合わせてみてください。

また、画面の見え方にも十分注意しましょう。ノートパソコンやスマートフォンは低い位置に置いて、画面を見下ろすように利用するのが一般的です。しかし、Skype面接をする場合、それではカメラの位置が低くなり、相手を見下ろすような映り方になります。

暗い表情になったり威圧的に見えたりしてしまう可能性がありますので、カメラ位置は事前に確認しておきましょう。安価な物もたくさんあるため、外づけのウェブカメラを用意するのもおすすめです。

メモはキータッチ音が聞こえないように手書きにする

面接中にメモをしたいことがあった場合、目の前にパソコンがありますが、そこで入力することはやめましょう。

キータッチ音が面接官に聞こえてしまい、耳障りになります。筆記用具を用意しておき、メモをしたいことがあれば、手書きで残してください。

手元に提出した書類を用意しておく

提出書類のデータがパソコン上にあっても、面接中にパソコンで確認するのはおすすめできません。目線が動き回って不自然に映りますし、クリック音やキータッチ音が響いてしまう可能性があります。

提出書類は事前に印刷して、手元に用意しておきましょう。

Skype（スカイプ）面接の準備は万全に

インターネット上で実施できるSkype（スカイプ）面接は、日程調整の手間が少なく移動が不要で便利ですが、受ける際は事前の準備が必要です。

面接官に良い印象を残せるよう、Skype面接を受ける場所は慎重に選び、しっかり準備を整えてから臨んでください。