制作: RGF Professional Recruitment Japan Marketing Team
監査、税務、アドバイザリーサービスを提供するプロフェッショナルファームであり、Big4のひとつと呼ばれるKPMG。その中でも、事業変革、テクノロジートランスフォーメーション、リスク&コンプライアンスの3分野に豊富な経験とスキルを持つKPMGコンサルティングの、Energyセクターを担当されている執行役員パートナーの伊藤様、マネジャーのT.I様にお話を伺ってまいりました。
※以後敬称略
本日はお時間いただきありがとうございます。
まずはお二人の簡単な自己紹介と現在の業務について教えていただけますか?
伊藤: KPMGコンサルティングのEnergyセクターで、セールスおよびデリバリー(※) をリードする責任者をしています。前職はITベンダーで、エネルギー業界、特に電力会社を中心にシステム開発のプロジェクトマネジメントなどを担当しました。
KPMGコンサルティングには2016年入社し、入社後は電力、石油、ガス、インフラなどエネルギー業界に向けた支援を実施しています。
※クライアントに対して、プロジェクトを通じてコンサルティングサービスを提供すること
T.I: 同じくEnergyセクターで、マネジャーをしています。新卒で、他の総合系コンサルティングファームに入社しました。当時は、会計系の部署にて業務やシステムの改善などを中心に支援していました。
2018年にKPMGコンサルティングに転職し、エネルギー企業の中でも、主に電力業界のクライアントに対し、制度変更への対応などを中心に支援しています。
入社の理由を教えていただけますか?
T.I: 前職では特定の業界ではなく、様々な業界の企業を支援していました。そのような環境に10年ほどおり、一定程度コンサルタントとしてのスキルが身についたと自信もついてきたタイミングで、改めて今後のキャリアを考えた時に、もともと関心が高く、かつ業界が大きな変革期を迎えるタイミングにある中で、社会的な意義とビジネスチャンスを強く感じるエネルギー業界を専門領域としたいと考え、転職を決意しました。
様々なコンサルティングファームがある中でもKPMGコンサルティングのEnergyセクターは、少数精鋭であったこと、会社として「The Clear Choice-常に選ばれる存在であること」という理念を謳っていたことが私の価値観にマッチし、自分自身の成長という視点でも最適な環境であると感じたので入社を決めました。
伊藤: 私が以前いたITベンダーは、システムを作るというところに重きを置いていました。一方で、私自身としては、なぜシステムを作るのかであったり、システムを作る必要性であったりという、事業計画をはじめ、経営戦略や事業戦略というところを含めた、ITの上流部分にチャレンジしたいという思いがありました。
KPMGコンサルティングは、上流となる戦略領域に力を入れており入社を決めました。実際に入社してからも戦略策定などに関わる機会に恵まれ、今に至ります。
ありがとうございます。
エネルギー業界を取り巻く規制改革や外部環境の変化の中で、クライアントの伴走者として寄り添いともに成長していく
そもそもなぜエネルギー業界でコンサルタントが必要とされているのでしょうか?
T.I: 日本におけるエネルギー業界に携わる企業においては、今まで経験したことのない激しい外部環境の変化に対応していくことが求められており、その点においてクライアントからは、我々コンサルティングファームが持つ知見や、新しいことに取り組むにあたっての推進力となることなどが期待されているのではないかと思います。
例えば、私が関与している電力業界について申しますと、電力の自由化や電力システム改革といった中で、様々な規制改革が実施されています。その中でガス会社が電力事業に参入する等、規制改革はエネルギー業界全体へ影響を及ぼしています。また、世界規模での脱炭素化に向けた取り組みといった大きな潮流もエネルギー業界全体に影響を及ぼす大きなテーマとなっています。
このような外部環境の変化は、企業として否応なしに向き合わなければならないテーマである一方で、当然ビジネスチャンスでもあります。今までは規制によりできなかったことに、企業が挑戦して新しい事業や収益の柱を作っていける可能性があり、そこで勝ち残って行くためにはスピード感を持った対応が必要となります。
このような状況において、クライアントは、我々が持つITやファイナンスなどの様々なテーマにおける専門性・他業界におけるBPR等に関する最新動向の知見・容量市場などグローバルにおける業界知見、さらには、経営計画や事業戦略を構築し実行していく推進力などを求めていると考えています。
これまでエネルギー業界に対して、どのような取り組みをしてきましたか?
T.I: 我々は、外部環境の変化に晒されるクライアントの伴走者であることをミッションとして考えており、様々な分野での長期的な支援を実施しています。
例えば、実際に発電された電力ではなく、将来必要となる発電能力をオークション形式で取引する容量市場制度に係わる業務設計支援のプロジェクトが挙げられます。これは日本では初めて導入された制度で、全国の電力事業者が関係してくるものです。その制度設計への示唆出しも含めて、業務を構築し、実際に実行していくというところを、クライアントとともに進めています。2020年度に最初のオークションが開催されて、2024年度に実際にお金が動くという長いスパンなのですが、クライアントに寄り添いながら支援を行っています。
そのほか、一般送配電事業者(※)の法的分離対応といった制度対応支援や、DR(デマンドレスポンス)(※)やVPP(バーチャルパワープラント)(※)を活用したアグリゲーション・ビジネスの新規事業の構築支援なども行っています。
それ以外にも、DX(デジタルトランスフォーメーション)におけるデジタル活用、AI導入に対する支援から、リスク対応、サイバーセキュリティ、内部統制、ガバナンス、さらには脱炭素化といった社会や地域課題の解決を目指すオープンイノベーションや、その地域の将来ビジョンの実現に向けたロードマップ作成まで、様々な分野を長期的な視点で支援しています。
※一般送配電事業者:電気事業法で定められ、経済産業大臣から認可を受けたる電気事業者。電気を発電所から需要家が使用する地点まで、送配電線などで送り届けることを主な事業とする事業者
※DR:需要家側エネルギーリソースの保有者もしくは第三者が、そのエネルギーリソースを制御することで、電力需要パターンを変化させること
※VPP:需要家側エネルギーリソース、電力系統に直接接続されている発電設備、蓄電設備の保有者もしくは第三者が、そのエネルギーリソースを制御することで、発電所と同等の機能を提供すること
変革期の真っただ中であるエネルギー業界では、新しい制度が出てきたり、業界内での競争が激しくなってきたりしています。そのような環境下で、KPMGコンサルティングとして、今後エネルギー業界にどのように貢献していきたいとお考えですか?
T.I: エネルギー業界においては、2050年カーボンニュートラルの実現を一つの指標として、今後もまだまだ規制改革が進んでいくものと思っています。また一方で、近年は電力需給ひっ迫や、国外での紛争など、突発的に起こる様々な要因によって、企業を取り巻く外部環境や事業推進の前提条件が変わってくることも想定されます。
ですので、我々の生活の基盤を担うエネルギーの業界においては、その時々の変化に合わせて安定供給を目指していけるよう、不確実性がある中でも企業は適時適切な対応と変革を進めていかなくてはいけません。
加えて日本においては、人口減少時代への対応もエネルギー業界における大事なテーマとなります。なぜなら、人口減少により消費や生産の縮小が起き、地域経済が衰退化し、その結果、企業の売上や労働力の減少による撤退、自治体の財政の悪化に繋がります。そして最終的には、電力をはじめとした公共サービスの低下というネガティブなシナリオが現実となる可能性があるからです。
電力はユニバーサルサービスですので、どのような場所でもきちんと安定的に供給される必要があります。そのためには、たとえ過疎地域であったとしても鉄塔や送配電の整備が必要となり、コストが増大していきます。増大した分のコストは、託送料金という形で利用者が負担することになります。
このような状況を考えると、電力業界の企業は、足元だけではなく10年、15年という長いスパンで、どのように成長を維持していくか、電力の供給を安定的に維持していくかという公共的な観点でも考えなければいけません。企業を支援する立場として、社会や環境の変化に合わせてクライアントニーズに応え続け、クライアントの成長をサポートしていくことが大事だと思っています。
その中で我々一人ひとりのコンサルタントは、世の中の変化をしっかりと捉えながら成長していくことは大前提としつつ、社内の他メンバーの知見や、KPMGジャパンとしての知見なども最大限活用しながら、人口減少時代におけるクライアントの持続的な成長に向けたベストな提案・支援をしていくことが大事だと考えています。
ありがとうございます。
少数精鋭チームだからこそ、それぞれの希望に沿ったキャリアパスを提供できる
現在のEnergyセクターの人数規模、チーム構成を教えていただけますか?
伊藤: 我々のチームは、現在10名強と決して大きな組織ではありません。今後、クライアントに対しさらなる価値を提供していくためにも、人材を募集しています。
10数名という組織規模ながら、制度対応から、新規事業開発、カーボンニュートラルに対する対応、エネルギーへのトランジションや効率化など、戦略から実行までを幅広くひとつのチームでEnd to Endで支援しています。
プロジェクトのアサインはどのように振り分けているのでしょうか?
T.I: コンサルタント一人ひとりの、経験やスキル、自身が成長したい方向性などの希望を十分考慮して、アサインするプロジェクトを決めていきます。
コンサルティング業界未経験者の方の場合、どのようにアサインされますか?
伊藤: コンサルタントとして、各人のパフォーマンスを最大限発揮していくとことは非常に重要です。そのために、それぞれがどのようなキャリアを描きたいか、入社したタイミングや定期的な面談を通じて、一人ひとりに確認しています。
ですので、例えば戦略をやってみたい、もう少しコンサルタントの基礎スキルを身に着けたいなど、個人のキャリアプランに合わせて、一番フィットするプロジェクトに入ってもらうようアサインしています。
コンサルタント未経験者でも、少しずつ慣らしながら入っていけるようにするという事ですね。
今チームに所属していらっしゃる方々は、コンサルティング業界出身者以外だとエネルギー・ガス業界出身の方が多いのでしょうか?
伊藤: コンサルティング業界出身者以外で言うと、エネルギー関連の業界出身者が多いです。具体的には、電力会社や、ガス会社、もしくはITベンダーとしてエネルギー業界に携わってきた方などです。
これまでは業界のバックグラウンドを重視してきましたが、今後は、チームの多様性も大事にすべく、他業界の出身者も歓迎したいと思っています。どのような業界、職種であっても、何かしらエネルギー業界と関わりはあるかと思います。
エネルギー業界自体が男性比率が高いという背景もあり、女性メンバーが少ないと感じています。今後は、積極的に女性コンサルタントも採用していきたいと思っています。
Energyセクターの雰囲気を教えていただけますか?
T.I: トップの伊藤から下位のメンバーまでの距離感は近いです。メンバー間で会話をする機会や、意見やキャリアの志向性の擦り合わせをする機会も多いので、全員が共通認識を持っています。
伊藤: 私から言うとあれですけど(笑)、T.Iの言う通り距離感は近いかなと思います。それは少数精鋭ということもありますし、各自のキャリアパスに合わせてパフォーマンスを最大限発揮できるような仕組みにしているので、メンバーも活き活きと楽しく仕事をしている印象を受けます。
出社の頻度はどれくらいでしょうか?
伊藤: KPMGコンサルティングでは、一人ひとりが働く場所と時間を選択できるよう、自由度が高く、多様な働き方を実現するための各種制度が充実しています。会社全体では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が5類へ移行してからは、オフィスに出社するメンバーも増えてきていますが、ライフスタイルに合わせてリモートワークをするメンバーも多くいます。エネルギー業界のクライアントで言うと、オンラインミーティングは減ってきてクライアント先に訪問する機会が増えてきました。
Energyセクターの場合も、メンバーそれぞれの働きやすさを重視し、基本的に社内ミーティングはリモートで行っています。オフィスに来る割合で言うと2割程度かもしれません。
一方で、チームとして一体感を持つということも大事にしたいと考えていますので、定期的にランチやディナーという形で顔を合わせながら、仕事の話も仕事以外の話もできる機会を作ることを大事にしています。
競合と比べた時の、KPMGコンサルティングのEnergyセクターで働く魅力があれば教えていただけますか?
伊藤: 一人ひとりがやりたいことをアピールし、実際に取り組むことができる環境があると思います。また、当社の特長として、売上や規模をいたずらに追うことはせず、真にクライアントに価値のあることだけを提供するという方針があります。そのため、アサインされる案件での成長機会も多いです。
さらに、我々は新しいことに常にチャレンジする姿勢を持っていますので、できる限りエッジの効いたソリューションやサービスを提供しようと心がけています。他のコンサルティングファームに先駆けて、クライアントと取り組む新規事業開発の案件なども多くあります。
T.I様が感じられている前職との違いは何かありますか?
T.I: 良い悪いというのは抜きにして、前職で所属していた会計の部署は数百人規模でしたので、我々とは組織構造などもかなり違いました。大人数となると、自分のプロジェクトの希望やキャリアの希望、評価への納得感のような部分は、個人的にはなかなか難しいと感じることもありました。
一方で、現在のチームは、アサインや評価、その他の部分に関しても、希望や意見を伝えやすく、また細やかなフィードバックも貰えるので納得感が増したように感じます。
さらなる価値提供のために、組織の強化とともに私たちも成長していかないといけない
今後のKPMGコンサルティングのEnergyセクターとしての組織戦略を教えていただけますか?
伊藤: 我々は常にクライアントとともに成長するということを非常に大事にしています。やはりクライアントが成長するには、我々自身はさらに成長しないといけない。その観点から言うと、次の成長に向けては人を増やして体制を強化することで、クライアントへの支援範囲を広くまたは深くしていきたいですし、今までリーチできていない新規のクライアントに対してもアプローチしていきたいと考えています。
併せて、KPMGジャパン内での連携も強化していきます。例えば、あずさ監査法人などのKPMGジャパンのメンバーファームには、戦略、ファイナンス、IT、人事・組織などの専門家がたくさん在籍しています。そういったメンバーともさらに密に連携しながら、クライアントへの提供価値を高めていきたいと思います。
同時に、グローバルとの連携もより一層強めていきたいと思っています。 KPMGは143の国と地域でメンバーファームが事業を展開しており、日本での取り組みは海外でも先進的な一面もありますので、日本での事例や知見、ノウハウを海外にも広げていくことにもチャレンジをしてみたいなと思います。
今後どのような方と一緒に働きたいですか?
伊藤: やはり様々なバックグラウンドを持った人と一緒に働きたいと思っています。多様性はとても重要です。あれも知っている、これも知っているということが、我々が提供できる価値の最大化につながってきますので、様々なバックグラウンドや経歴をお持ちの方を大事にしたいなと思っています。ですので、我々と一緒に働いてみたいとお考えの方は、コンサルタント経験を問わずぜひ応募いただきたいです。入社後の立ち上がりや成長に向けて、チーム全体でサポートしていきますので安心していただけたらと思います。
最後に、御社へ転職を検討されている方に一言いただければと思います。
T.I: ご自身のスキルや知見、経験を、エネルギー業界におけるクライアントの課題解決や成長に向けて活用していきたい。そういった思いをお持ちの方々と一緒に働きたいと思っていますので、我々の仲間になっていただける方のご入社をお待ちしています。
伊藤: 我々のチームは、ご自身が描かれているキャリアに合わせた成長の機会、チャレンジの機会をいろいろと提供できると思っています。
我々と一緒に成長して、クライアントの成長に貢献していきたいと思われる方からのご応募をお待ちしています。
ありがとうございました。
クライアント情報
企業名:KPMGコンサルティング株式会社
本社:〒100-0004 千代田区大手町1丁目9番7号 大手町フィナンシャルシティ サウスタワー
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