元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。本日は転職先を選ぶ時、迷わず選ぶにはどうしたら良いかをお届けします。
人生における価値観の優先順位、考えたことありますか? なんとなくわかっているようで、可視化しないと漠然とするのが価値観の重要度です。価値観は世代によって、大きなライフイベントが起きるごとに変わるので、刻々と変化します。転職先を決めないといけない時点で、欠かせない要素は何かを理解していると、自分にとって正しい選択ができます。
転職するにあたり確認したい価値観は、以下になります。
精密な仕事、コミュニティ、刺激、仕事の継続、地位、競争、ルーチンワーク、プレッシャー、チャレンジ、専門家になる、単独作業、家族、時間の自由、組織の知名度、対人関係が良い、部下がいる、創造性、収入、テレワークができる、平穏、意思決定、年功序列、独立性、ハイペース、健康、昇進、説得、他者への応援、友人関係、物理的な職場、共同作業、権力、グローバル、学習、多様性、社会貢献、多様性、コミュニケーション
これらを、自分にとってどのくらい重要かで「最重要」「重要」「普通」「それほど重要でない」「不要」の下に、考えすぎずに並べていきます。「最重要」の列は、一番上が最も大事になるように、列の下に向かって重要度が下がるようにします。他の列は、その作業は不要です。
こうすると、現在の自分にとってのTOP3の価値観が一目瞭然です。それ以外にも、最重要・重要の下にたくさんのワードがあり、「まだまだ、沢山のものが欲しいんだな」とわかったりもします。良し悪しはなく、現状を確認しているだけです。
この作業をどう転職先選びに結びつけるかについて、例を挙げてお話します。
例① <最重要は年収>
奨学金を返しているので、年収のレベルは最大の関心事というケース
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良い選択:
自分の中でこれだけは譲れないと決めている年収以上の会社を選ぶ。 -
うまくいかない選択:
面接官が素晴らしく仕事もやりがいがありそうに思えたので、年収を妥協して選ぶ。面接官は彼女が入社したら、転職していてすでに在籍していないという外資あるあるを経験。何のために妥協したのかわからなくなり、1年後に再び転職。
例② <最重要は時間の自由>
子育てと仕事の両立を考えると、時間がある程度は自由になることがマスト。毎日でなくて良いが100%出社は物理的に難しい。出社の場合は、フレックスが徹底していることが望ましい。
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良い選択:
フレックス制度の有無・詳細、テレワークについても確認して入社。 -
うまくいかない選択:
働き方について質問すると候補者として落とされるような気がして、質問しなかった。HPにフレックス制度有りと書いてあったので、大丈夫であることを祈ったが、実際は社員に積極的に使われておらず入社したばかりで制度を使いづらく、体力的に疲弊している。
複数の内定をもらえた時は、それぞれの会社のメリット・デメリットを書き出し、自分のトップ3の価値観を満たす職場かどうかを確認します。どの企業に入社すべきかが意外に簡単に決められることが多いです。頭の中で考えるのではなく、紙に落として可視化することが鍵です。
自分の中での価値観の優先順位が明確になったところで、転職を考えている会社がそれを満たしているかどうかを調べる手段を3つご紹介します。
価値観を満たしているかどうかを調べる手段
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LinkedIn :
割と最近、その会社を卒業された方にDMを送り「転職を考えているのでお話を伺いたい」と依頼する。2割くらいの方が応じてくれます。生の声は有り難いです。個人の経験に偏らないように、複数の方の意見を聞くことが大事です。
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OpenWork :
企業の評価を卒業生がしている口コミサイトです。待遇面での満足度・社員の士気・人材の長期育成・人事評価の適正感など8項目の平均点、有休消化率や平均年収までかなり詳しく載っています。このサイトのメリットは、500文字以上の感想が多数掲載されていることで、興味がある項目の確認をお勧めします。
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Careerna :
社会人同士の転職OB訪問と名付けられたサイトを通して、1,000社くらいの現役・元社員が登録していて、30分単位で話を聞くことができます。無料の場合が多く有料でも¥500~¥1,000くらいです。企業は大手からスタートアップまでさまざま。
登録すると以下のような話が聞けるお相手と繋がることができます。
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Amazon Japanでのお仕事の探し方
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コンサルファームでの激務が苦しかった経験
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三井不動産株式会社 法人営業について
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Retty株式会社 直販チームについて
まとめ
まずは自分の価値観の優先順位を明らかにして、外せないモノを満たしている企業かどうかを確認すると、転職が成功する確率が高くなります。
転職活動、頑張ってください!
プロフィール
Mikako (Micky) Suzuki (鈴木美加子)
株式会社AT Globe 代表取締役社長
GE、モルガンスタンレーなど外資系日本法人の人事部を転職し、油圧機器メーカー現・Eaton)ではアジアパシフィック本社勤務、日本DHLでは人事本部長を務める。1万人以上を面接した経験を元に、個人向けに キャリア相談を提供している。自身が転職を8回しており、オーストラリアでビザ取得に苦労した体験もあるので、日本国内外、すべての転職相談に対応できるのが強み。
診断ツールLUMINA SPARK & LEADER 認定講
STAR面接技法 認定講師
ホフステード6次元異文化モデル 認定講師
お茶の水女子大学卒業。
著書
2019「やっぱり外資系がいい人の必勝転職AtoZ」(青春出版)
2020年6月「1万人を面接した元・外資系人事部長が教える 英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業)
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