「社内の人間関係がうまくいかない」「仕事が得意分野と異なる」「がんばっているけれどなかなか評価を得られない」といったことをきっかけに、「自分と仕事」の関係性について考え直す人は多くいます。一日のうち多くの時間を費やす仕事だからこそ、できれば自分に合った仕事(適職)を見つけて、いきいきと取り組みたいものです。
今、転職を考えているなら、それは「自分に合った仕事」についてじっくり検討するいいタイミングでもあります。本記事では、自分に合った仕事をするメリットや、適職が見つからない理由のほか、適職を見つけて後悔しない転職をする方法について解説します。
自分に合った仕事(適職)を見極めるポイント
自分に合った仕事(適職)とは何かという問いに答えを出すのは簡単ではありませんが、自身の能力を十分に発揮できて長く続けられる仕事だと考えると、そのヒントが見えてきます。
まずは、検討中の仕事が適職か否かを見極めるための、4つのポイントをご紹介します。
やる気を持って積極的に取り組める仕事か
人がうらやむ大企業での仕事でも、難度の高いプロジェクトでも、仕事をする人が「やりたい」と思えなければ結果はついてきません。
仕事の規模や内容にかかわらず、その人自身がプライドを持って積極的に取り組み、能力を発揮できるような仕事こそが適職であるといえます。
成果を出せて評価される仕事か
仕事である以上、成果を出さなければ評価にはつながりません。努力のプロセスを評価の判断材料に加えてくれる会社もありますが、原則として昇進や昇格、昇給には厳格で公平な評価基準があり、基準を満たさなければキャリアアップは見込めないのが現実です。第三者からの評価がなければ、やがてモチベーションは失われてしまいます。
しかし、自身の能力がきちんと発揮できる適職であれば、成果につながりやすいでしょう。自分がその仕事をしたら成果が出せそうか、第三者からの評価が得られそうかというのも、適職か否かを見極めるためのポイントになります。
労働条件が自分に合っているか
給与や賞与、就労時間、残業の有無、長期休暇の有無といった就労環境も、見るべきポイントのひとつです。仕事がいかに充実していても、プライベートとのバランスがとれなかったり、実績に対して報酬面での正当な評価が得られなかったりすると、「この仕事は合わない」と感じてしまう可能性があります。
労働条件に対する納得感や職場との相性は、自分に合った仕事をするための重要な要素であるといえるでしょう。
適職と天職の違い
適職について考えるとき、よく比較されるのが「天職」です。
辞書によれば、天職とは「天から与えられた職務」のこと。その人の性質や能力を存分に発揮でき、他者からの評価や待遇にかかわらず、仕事自体を心から楽しめる場合に使われます。天職に就いた人は、いくら仕事に時間を費やしてもつらいと思うことはなく、むしろ仕事を人生の意味と捉えて一心に打ち込むことができるでしょう。
一方、適職はその人が持つ能力にマッチした仕事のことです。ですから、適職がその人にとって天職である場合もあれば、そうでない場合もあります。天職を見つけられる人はそう多くありませんが、適職を探す過程で「自分の得意なこと」を見直してみると、天職に近づけるかもしれません。
自分に合った仕事を見つけるメリット
自分に合った仕事を見つけるということは、大きなプラスの効果があります。その効果としてはさまざまなものが考えられますが、少なくとも下記の4つのメリットがあるでしょう。
仕事を好きになれる、楽しめる
自分に備わった能力にマッチした仕事を見つけると、無理なく働ける上に高い生産性を発揮できる可能性が高くなります。その結果、仕事にやりがいを感じるようになり、やがて仕事を好きになれるでしょう。
成果に比例して周囲からの評価も上がり、より重要な仕事を任されるなど、やりがいを感じられる瞬間が増えるはずです。
自分の能力が活かせるので成長も早くなる
自分の能力や資質に合った仕事では、業務内容や業務の目的、業務の進め方を理解するスピードが速く、自分の能力・資質を活かすアイディアも思いつきやすくなります。言われたことだけをただこなすのではなく、みずから創意工夫して仕事ができると、周囲より早く先のステップへ進むこともできるでしょう。
任せてもらえる仕事の種類や裁量権が広がれば、さらに成長スピードが加速するはずです。
仕事上の困難もポジティブに受け止められる
仕事をしていると、「業務が難しく、ミスが多くなってしまう」「上司と相性が合わない」「チームの人間関係になじめない」など、何らかの問題にぶつかるものです。こうしたとき、適職に就いていると、目の前の問題よりも仕事のやりがいが勝り、前向きに問題解決に取り組むことができます。
モチベーションを維持できる
向いている仕事に就くと、苦手な業務に取り組むストレスから解放され、仕事を苦痛に感じなくなります。小さなことで自分の適性を疑ったり、辞めたいと思ったりする気持ちの揺れがなくなり、仕事を始めたばかりのときのようなモチベーションを長く維持できるでしょう。
その結果、長く働くことができ、長期的な視点でキャリアプランを描けることもメリットです。
自分に合った仕事が見つからない理由
自分に合った仕事とは何かをご紹介してきましたが、そのような仕事は、すぐに見つかる人もいれば、なかなか見つけられない人もいます。
自分に合う仕事がわからないと、転職活動ではそもそも応募先を絞り込むことができず、活動が長期化する可能性があります。気になる求人に手当たり次第に応募してしまい、志望理由がぶれて、結果として書類選考も通過できないというケースも少なくありません。
書類選考を通過しても、そもそもその企業で働きたいかどうかが自分の中で明確でないため、面接で意欲が低いと判断されて不採用となったり、採用されたとしても望ましくない転職になり、再び転職を繰り返してしまったりすることも…。
では、自分に合った仕事を見つけられない人には、どのような特徴があるのでしょうか。下記の3点にあてはまるような場合は、転職活動を見つめ直すことをおすすめします。
仕事に対する情報収集不足
自分に合った仕事を見つけられない理由として考えられるのが、転職先となる企業情報の収集不足です。国内にはさまざまな業種があり、それぞれにたくさんの企業が存在しています。また、その中の多くの企業が、少子高齢化などの影響で人手不足を感じていて、人材を募集しています。
このように考えると、すぐに自分に合った仕事に出合えそうですが、自分の能力や資質について先入観にとらわれ、経験則に縛られて見える範囲だけで情報収集をしていると、出合える企業や求人が限定的になってしまいます。結果として、適職に出合える確率が下がるでしょう。
また、見つけた企業の情報をいかに深掘りできるかも転職成功のカギです。入社後の詳しい職務内容、権限の範囲、描けるキャリアパス、福利厚生など、重要なポイントの情報を可能な限りしっかり収集することで、適職に出合える可能性が高まります。
自分自身に対する理解不足
「自分とはこういうもの」「やったことがないけれどこういう仕事は多分苦手」といった思い込みは、未来の可能性を狭めてしまいます。自分に合った仕事を探すなら、まずは固定観念を取り払って、ゼロから自分と向き合ってみましょう。
また、「あなたは◯◯に向いている」「××はあまり似合わない」といった、他人からの評価を鵜呑みにするのも危険。自分の強みや弱みをさらに詳しく知るために、しっかりと自己分析をして価値観や得意・不得意に対する自己評価を見直すことが大切です。
キャリアプランが不明確
キャリアプランとは、「これからの人生におけるキャリアの計画」です。「キャリアパス」が現職におけるキャリアの目標値であるのに対して、「キャリアプラン」は転職や起業・独立も踏まえた理想のゴールまでの道のりを計画するものです。キャリアプランを練ると、理想のゴールに向かって「今やるべきこと」が明確になり、自分に合う仕事を見つける手掛かりになるでしょう。
キャリアプランが不明確な人は、その場その場で何をするべきかを考えてこなしていくため、行き当たりばったりのキャリアになりがちです。「その時点でやりたいと思ったことをやってきて、気づいたら自分に合う仕事に就いていた」という人ももちろんいますが、不確実性が高いためあまりおすすめできません。
今すぐにはっきりとした将来像が描けなくても、ある程度の方向性だけでも定めておくことが重要になります。
自分に合う仕事を探すときのポイント
自分に合った仕事を見つけるには、いくつか方法があります。ここでは、5つの考え方をご紹介しますので、自分に合ったやり方を見つけてみてください。
今の仕事をもとに考える
今の仕事をもと自分の適性を考えるというのも、ひとつの方法です。まずは現職の業務について、これまでの成果と評価、やりがいを感じる部分、不満を感じる部分などを振り返ってみましょう。「自分ではあまり得意ではないと思っていたが、実は周囲からの評価が高かった業務」「周りのメンバーを動かすことができた業務」「売上向上につながった業務」などは、適職につながる可能性があります。
現職の深掘りで得た気づきをもとに視野を広げていくと、思いがけない適職に出合えるかもしれません。
自分が好きなことから考える
自分に適性がありそうな職種を見つけるには、「自分が好きなこと」「やりたいこと」を軸に広く考えていくというアプローチも可能です。「営業としてやってきたけれど、実はプログラミングに興味があり、エンジニアになりたい」「人と話すのが好きだから、事務から販売職に転身したい」といったケースはこのパターンになります。
自分に合った仕事を探すにあたって「自分の好きなことが仕事になった状態」を目指す人は多いでしょう。野球が好きだから野球選手になる、車が好きだから自動車開発エンジニアになるといったイメージです。
しかし、好きなことが必ずしも得意なこととは限りませんし、好きだから成果が出るとも限りません。車が好きでもものづくりに適性がない人もいれば、野球が好きでも選手として稼げるほどのレベルには届かない人は数多くいます。
また、好きなことを仕事にした途端に、シビアな現実が見えてきて、好きなことが好きでなくなってしまう人もいます。仕事として取り組む以上、所属組織の意向やクライアントのニーズを優先することが求められるなど、自分のこだわりや思いを捨てなければならない場面が往々にしてあるからです。
営業から自動車開発エンジニアに、「好き」だけを理由に転職すれば、「確かにものづくりはおもしろいけれど、ずっとデスクワークで外に出られないのがつらい」「人と話す機会が減ってストレスが溜まる」「成果がすぐに目に見えないので、やりがいが感じられない」といったギャップが生じる可能性もあります。
好きなことを仕事にしたい場合は、「能力や性質に合っているかどうか」「成果を出せるか」もしっかり検討することが大切です。
適職診断などで強みや弱みを知る
キャリアの棚卸や情報収集をしてみても、いまいち自分のやりたいことがわからない場合、適職診断を利用するのもひとつの手です。適職診断とは、紹介会社や求人サイトが提供している無料のサービスで、WEB上で簡単にできるものがほとんどです。
日常生活の出来事や過去の経験、性格などに関する複数の質問について、「あてはまる」「ややあてはまる」「どちらともいえない」「あまりあてはまらない」「あてはまらない」といった選択肢から回答を選ぶと、性格や価値観、志向性、行動特性などが可視化されます。
診断結果をすべて鵜呑みにするのではなく、自己評価を補足し、整理するツールとして使うといいでしょう。
キャリア形成に詳しい第三者に相談する
「自分のことは自分でなんとかしなければ」と思いがちですが、第三者の目線を借りることで見えてくるものも多くあります。より客観的に適職を見極めたいなら、信頼できる第三者に相談しましょう。自分をよく知る家族や友人に頼む方法もありますが、知っているからこそ評価に偏りが出る可能性もあるため、転職の事例を数多く見てきたキャリアアドバイザーなどのプロに頼むのがおすすめです。
プロの目線でこれまでのキャリアを見てもらい、話を聞いてもらうことで、自分では気づけなかった可能性が見えてくるかもしれません。また、プロとしてこれまでキャリア相談を受けてきた経験から、相談者の成功例や失敗例をもとに、転職しようと思っている仕事が本当に適職かどうかを判断してもらうこともできます。
自分に合わない仕事から考える
自分に合った仕事を探すために、自分に向いていない、やりたくない仕事から考えるという方法もあります。
まずは、求人情報や現職のほかの職種を参考に、「自分の性格上、向いていない気がする仕事」「できればやりたくない仕事」「興味がわかない仕事」を洗い出します。
続いて、なぜやりたくないのか、どうして興味が持てないのかを考えましょう。例えば、「経理や労務はなんとなく合わない」と思ったら、その理由を下記のように書き出してみます。
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経理:お金の計算が苦手、大雑把で直感的なので細かい作業が不得意
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労務:煩雑な作業を正確にこなす自信がない、数字が苦手
すると、苦手な理由、やりたくない理由の共通点が見えてきて、「適職ではなさそうな仕事」を排除することができます。その後、残った選択肢の中から、適職を探していけばいいということです。
自分に合った仕事の探し方
自分に合った仕事を探すには、具体的にどうすればいいのでしょうか。その方法はシンプルで、まずは自身のことを詳しく知り、業界や企業の情報をしっかりと集めるというもの。そのために実践したい、5つの方策をご紹介します。
自己分析を行う
自己分析とは、これまでの経験や思考をもとに、自分自身を深く理解することです。自己分析にはさまざまな方法がありますが、一般的には下記の3つの方法がよく使われています。
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自分史を作り、印象的な経験を掘り下げる
自分史として、学生時代から今に至るまでの経歴を時系列で振り返り、印象的な出来事を書き出します。続いて、「部活動の主将を務め、チームを全国大会に導いた」「震災後、ボランティア活動に参加し、街の人の復興への思いにふれて、自分ができることをやり続けようと思った」など、今の自分の土台になっていることや、自分の心が大きく動いたことなど、特に思い入れのある経験をピックアップします。
ピックアップした経験について、「なぜ主将を引き受けたのか?」「なぜ、どのような方法で全国大会出場の切符を勝ち取ることができたのか?」といったように、「なぜ」を繰り返して経験を深掘りしていくと、自分のモチベーションの源泉や志向性、能力などを把握することができます。 -
モチベーショングラフを作る
モチベーショングラフは、過去の出来事や体験について、時系列でモチベーションの変化を表したグラフです。横軸を時間、縦軸をモチベーションの高さとして作成し、自分のモチベーションの変化を可視化します。
モチベーショングラフを作ることで、自分がいつ、どんなときにやりがいを感じるのかがわかり、自分のやりたいこと、本能的に好きなことを見つける手助けになります。 -
マインドマップを作る
マインドマップは、ひとつのテーマについて関連する言葉を放射状に書いていくことで、思考を図式化して表現する方法です。例えば、「趣味」というテーマについて、「ドライブ」といった言葉を記入し、次にそれに関連する言葉として「開放感」「スピード感」「旅行気分」などを書いていきます。同じようにして、「趣味」として別の「音楽鑑賞」という言葉を書いてそれに関連する単語を連想していったり、また別のテーマとして「嫌いなこと」に関連する言葉を記入していったりするのです。この方法は、アイディアを出したり、思考を整理したりするときに使われます。
マインドマップを作ると、自分の行動原理や大切にしていること、思考の流れなどを把握できます。単語を書き連ねていくだけなので、思いついたときに比較的簡単に実践することが可能です。
業界・企業研究を行う
自分が知っている業界、自分の過去の経験に近い業界の枠から抜け出すために、異なる業界や職種にも視野を広げて業界研究、企業研究をすることも重要です。
業界研究、企業研究は、事前に抱いていたイメージの正誤を知って、志望する業界・企業を絞り込むために行います。具体的な流れは、下記のとおりです。
<業界・企業研究の流れ>
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各業界の状況を大まかに把握する
まずは複数の業界について広く浅く情報収集しましょう。市場規模やシェアの大きい企業、成長ぶりなどをざっくりと調べます。 -
興味を持った業界を深掘りする
興味のある業界が見つかったら、次に行うのはその業界の企業情報について深掘りすることです。各企業の特徴や資本関係、成長可能性などを詳しく調べます。 -
企業をピックアップして詳しく調べる
業界内の全体的な企業の情報が集まったら、気になる企業をピックアップしましょう。そして、その企業の現状や課題などを詳しく調べます。
キャリアの棚卸を行う
自分に合った仕事を探すには、キャリアの棚卸をしてキャリアプランを立てることも必須です。キャリアプランは下記の手順で考えていきます。
<キャリアの棚卸の手順>
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過去の経験、体験を棚卸する
これまでのキャリアを振り返り、具体的な業務内容と成果、周囲からの評価、得意なこと・不得意なこと、やりがいを感じたこと、努力したことなどを洗い出すのが第一段階です。これにより、自分の強み・弱み、やりたいこと・やりたくないことなどが明確になります。 -
理想の未来をイメージする
過去を振り返った後は、未来に目を向けましょう。「◯年後に就いていたいポジション」「◯年後までに身につけたいスキル」などを具体的に言語化します。このとき、ワークライフバランスについて考えておくことも必要です。 -
理想の未来と現状とのギャップを埋める方法を考える
理想の未来が描けたら、あとは過去の経験、体験をもとに現時点で習得している知見や経験と、理想の未来を実現する上で必要なスキルを比べ、今の自分に足りないものを見つけるだけです。そして、足りないスキルを習得するための方法を考えます。
転職サイトで探す
転職サイトには、日々多くの求人が掲載されています。自分に合った仕事を広く探したいなら、複数の転職サイトに登録し、できるだけ多くの求人情報を集めましょう。条件のチェックも最小限にとどめ、出てきた情報をじっくり比較検討することが重要です。数多くの案件をチェックするには大きな労力が必要ですが、新しい業界・職種にも目が行き届き、チャンスが広がります。
転職サイトは、それぞれ得意分野や特色がありますので、ひとつに絞らず複数登録するのがおすすめです。
転職エージェントを活用する
自力ではなかなか自分に合った仕事を見つけられない場合、転職エージェントに登録するのもいい方法です。転職エージェントは、求職者一人ひとりに専任の転職コンサルタントがつき、無料の転職相談や応募書類の添削、面接の練習などを行って、転職成功に導いてくれます。
「自分に合った仕事を見つけたいが、何から始めるべきかわからない」「自分の経歴やスキルが活かせる仕事を教えてほしい」といった漠然とした相談にも応じてくれるため、適職探しをしている人には最適でしょう。
さまざまな業界・職種に精通したプロフェッショナルが、企業との信頼関係を活かして情報収集を行い、その情報をもとに丁寧にアドバイスしてくれるので、業界研究や企業研究をする時間がない忙しい人にもぴったりです。
自分に合った仕事を探すときの注意点
誰にでも、自分の能力や資質に合っていて、取り組みやすく成果を出しやすい適職はあるものです。しかし、すぐに「これだ!」という仕事に出合えるとは限りません。どのような仕事に就くのがベストかわからず、目指すべきゴールが漠然としたまま転職活動を続けていると、活動が長期化して選考で不利になったり、転職に対するモチベーションそのものが低下してしまったりする可能性があります。
また、妥協して転職してしまうと、「スキルは活かせるけれど、社風が肌に合わない」「なかなか成果が出せず、評価が上がらなくてつらい」といったミスマッチにつながり、早期離職や転職の繰り返しになることもあるでしょう。そこで、自分に合った仕事を探すにあたって注意すべき5つのポイントを、詳しくご紹介します。
理想と完璧に一致する会社があると思わない
転職活動をするにあたって、譲れない条件を洗い出すのは大切なことです。特に、自分に合った仕事への転職を目指すなら、自分の中で何をもって「自分に合っている」とみなすのか、納得感のある答えを持っておく必要があります。また、転職活動中は、常に求める仕事の条件を念頭に置き、転職活動の軸がぶれないようにすることが大切です。
しかし、「すべての条件を完璧に満たす企業」を見つけるのは、そう簡単ではありません。もちろん、可能性はゼロではありませんが、確率が高いとはいえないでしょう。特に、ベンチャー企業やスタートアップ企業などは、事業面でも制度面でも日々進化と変化を続けています。そのため、現時点で求める条件にマッチしているとしても、それが永遠に続くとは限らないのです。
また、どんなに条件にマッチしていても、技術や経験、資質が、企業の求めるレベルに達していなければ、採用には至りません。自分が求める条件をすべて叶えてくれる企業を探すのではなく、条件に優先順位をつけ、最低限のラインを満たす企業を検討していくのがポイントです。
適職診断の結果は参考程度にとどめる
適職診断は、自分に合う仕事がわからない人の強い味方です。自分では気づけなかった強みや弱みを知るきっかけになり、職業に対する適性を判断しやすくなります。
ただし、適職診断の結果を鵜呑みにするのは危険です。適職診断は、万人向けにある程度の目安を示すものであり、自分に最適化された答えが示されているわけではないからです。あくまでも参考程度にとどめ、結果をもとに自分の内面と向き合う時間を作りましょう。
不確実な噂や評判に惑わされない
転職活動をしていると、企業の噂や評判を目にしたり、耳にしたりする機会が増えます。志望先に関する情報は気になるものですが、それが噂レベルである限り、信じすぎてはいけません。不確実な話に影響されて、可能性を狭めてしまうことになります。
噂や評判は、必ず信頼できるソースがあるかを確認することが大切です。
周囲の声に振り回されない
自分に合う仕事を探すために、自分をよく知る第三者に相談する人もいます。第三者は客観的に見て判断してくれるため、新しい可能性に気づけるといった良い結果が得られることも。
しかし、周囲の意見だけで決めてしまうと、いざ転職先で壁にぶつかったときに、すぐに挫折してしまうようなことになりかねません。「なぜこの仕事に就いたのか」を考えたとき、「人にすすめられたから」では軸が弱く、追い込まれたら踏ん張ることができないのです。
くじけそうになったとき、「自分がやりたいと思った仕事だから、もう少しがんばってみよう」と踏みとどまれるように、最後の決断には必ず自分自身で責任を持ちましょう。
職務内容や年収などの一部条件だけで決めない
自分に合った仕事には、仕事内容はもちろん、働く環境や人間関係、成果が出せるか否かなど、さまざまな要素が含まれています。そのため、「年収が良い」「やりたかった仕事ができそう」といった、部分的な一致点だけに注目して転職を決めると、働き始めてからギャップを感じる可能性が高くなります。
仕事について、「何を、誰と、どのように進めたいか」を、多角的な視点から検討しましょう。
自分に合った仕事を探すなら、転職エージェントの利用も視野に
自分に合った仕事を見つけることは、仕事を好きになるためにとても重要です。仕事を好きになれば成果が上がりやすくなり、モチベーションを維持して働き続けることができます。
しかし、自分に合った仕事を自力で見つけるのは容易ではありません。転職活動の長期化やミスマッチを避けたい人は、転職エージェントも利用しましょう。
その際には、ぜひRGFプロフェッショナルリクルートメントジャパンの利用もご検討ください。これまで多くの転職をサポートしてきたコンサルタントが、あなたの適職探しをお手伝いします。
グローバル企業で働くことは、グローバルに働きたい人や語学力を生かして働きたい人だけでなく、自分の可能性やワークライフバランスを求める多くの方にとって、多くのメリットがあります。
RGFプロフェッショナルリクルートメントジャパンでは、外資系・日系グローバル企業の案件を中心に、国内外のさまざまな優良企業の採用活動を支援しています。そのため、それぞれの方が求める最適なキャリアの選択肢をご紹介可能です。
「グローバルに働いてみたい」「より自分が輝ける場所で働きたい」「自分の選択肢を広げたい」といった方は、一度ご相談ください。業界経験豊富なコンサルタントが、みなさまのキャリアを全力でサポートいたします。