元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。師走に入り2022年もあっという間に過ぎゆく気配です。来る2023年をどんな年にしたいですか?
現在、転職活動中の方も、これから活動を始める方も自分を振り返るにはちょうど良いタイミングです。年末年始はお休みがいつもよりは長く取れるので、自分を振り返りキャリアの方向性を考えてみましょう。
このタイミングでお勧めの作業を挙げます。
1. 強み・弱みを棚卸しする
職場での忙しい日々、なおざりにされがちですが自分の転職市場での正当な価値を考える上で重要になります。大事なのは「強み」なので、些細なことと思える事柄もリストアップします。例えば以下のようになります。
現在の仕事で「強み」を活かせているか振り返ることは、次の転職をすべきなのか、するならどのくらい先なのかを冷静に考える指標になります。弱みは認識しておく必要はありますが、なんとか改善しようとしなくて大丈夫です。企業人事を25年、独立してキャリア相談をして7年になりますが、弱みを劇的に改善できた人を見たことがありません。DNA的に持って生まれていない資質を、ストレッチして伸ばすには限界があるので、弱いところは使わないで良い仕事、もしくは周りの誰かに頼める状況を作ることが大事です。
2. 価値観の優先順位を明確にする
資質と異なり、人の価値観は刻々と変化しますので、定期的に確認しておくと迷いが少なくなります。私は年頭に必ずこの作業をします。今現在、自分にとって最も重要な価値観3つは何かを確認しておくと、今の職場を変える必要があるかどうか、転職するならどんな職場・仕事が理想なのか、キャリアの方向性を変更するべきかなどがわかります。
私の場合は、「グローバル」「多様性」「健康」が長い間のトップ3でしたが、迷いが多くてもやもやすることがあった時に並び替えをしたところ、大幅に順位が入れ替わっていました。結果を元にある事業をやめましたが、正解でした。このように価値観は変わり、そぐわないことをしていると違和感を持つようになるのです。
例えば、「収入・プレッシャー・昇進」がトップ3だったとします。どんなに名前のある会社でも、緩い企業文化のところに面接に行くのは最初から正しくないことになります。もし、トップ3が「時間の自由・平穏・家族」だったとしたら、競争が激しいと分かっている企業は最初から避けた方が賢明です。自分にとっての価値観の優劣が分かっていると、転職活動を効率的に行うことができます。
内定の段階でも、この価値観の重要度は正しい判断をする手助けとなります。自分が大事に思っている価値観トップ3を満たしている仕事かどうか見極めることができるからです。安易に妥協すると短期間で次の転職をすることになりがちなので、客観的に判断したいです。
まとめ
年末年始のまとまった時間で、強み・弱みの棚卸し、価値観の優先順位を明確にして2023年に備えましょう。時間に余裕がある時に、自分を客観的に振り返ることは新しい年を実りある時間にするための大事な備えです。
プロフィール
Mikako (Micky) Suzuki (鈴木美加子)
株式会社AT Globe 代表取締役社長
GE、モルガンスタンレーなど外資系日本法人の人事部を転職し、油圧機器メーカー現・Eaton)ではアジアパシフィック本社勤務、日本DHLでは人事本部長を務める。1万人以上を面接した経験を元に、個人向けに キャリア相談を提供している。自身が転職を8回しており、オーストラリアでビザ取得に苦労した体験もあるので、日本国内外、すべての転職相談に対応できるのが強み。
診断ツールLUMINA SPARK & LEADER 認定講
STAR面接技法 認定講師
ホフステード6次元異文化モデル 認定講師
お茶の水女子大学卒業。
著書
2019「やっぱり外資系がいい人の必勝転職AtoZ」(青春出版)
2020年6月「1万人を面接した元・外資系人事部長が教える 英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業)
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