元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。
転職活動、順調ですか?
転職活動をスタートして最初の3か月くらいは、気力もあり頑張ろうというテンションで日々を過ごせますが、3か月過ぎても仕事が決まらないとテンションが下がって来ることが多いですね。
書類が通らなかったり、面接にこぎつけても一次で落ちることが続いたり、自信をなくしがちですが、肝心なのはここからです。
このタイミングで気持ちを切り替えられないとネガティブサイクルに入ってしまいます。
第一次面接官が人事であることも多いですが、彼らの仕事は人を観察し見抜くことです。
スキルや経験があるだけでなく、モチベーションの高い、やる気がある候補者を採用したいと思っています。何らかの理由で、気力が下がっている自分に自信がない候補者は、面接ですぐわかります。
候補者の状態を見抜くためのわかりやすいサインは、声のトーンが弱い、アイコンタクトがない、何となく暗い、質問に対する返事が弱いなどです。
書類選考が通らない履歴書の特徴
元人事から見て書類選考に通らない候補者の履歴書の特徴は下記のようなものです。
a) 求人の内容と職歴がマッチしない
応募先のポジションの職務経歴書をよく読んで、履歴書をそれに寄せるように微調整できるといいです。大きなキャリアチェンジを望む場合は、30歳前ならやる気と適性次第で可能ですが、30歳以降の場合は少し難しく、35歳を過ぎるとかなり難しいのが日本の労働市場です。
業界・業種全てを変えるのではなく、業界は同じにしてインパクトのあるカバーレターをつけて、自分にできると思う理由にパッションを乗せて伝えることでなんとか面接にこぎつけたいです。
b) 何を達成したのかがよく見えない
解決策は、それぞれの職場で自分が達成したものを「見える化」することでしょう。セールスなら数字を、マーケティングならイベント数や集客数を、ITならプロジェクトの多様性や数を、人事なら導入した制度についてなど、できるだけ具体的に記載すると業績が見えやすくなります。
c) 転職歴が多い
極端に人手不足の時代を除き、やはり不利になるのは事実です。我慢ができないタイプで、いずれ辞めるだろうと思われてしまいがちです。そ
れぞれの職をなぜ辞めたのかを履歴書に1行づつ書くのも一手ですし、前出のカバーレターに想いを込めるという方法もあります。
一次面接で落ちてしまうパターン
一次面接で落ちてしまう候補者に多いパターンは以下の通りです。
a) 志望動機がはっきりしない
面接をしていると、「どうしても我が社に入りたいという熱意が伝わらないなぁ。幾つか受けている会社の一つで、滑り止めにされているかな」と感じることがあります。
勿体無いので、なぜその企業に入りたいのかを明確にロジカルに応えられるようにしておきましょう。
b) 質問の答えになっていない受け答えをする
「地頭が良く無いのかな」という印象を与えます。
特に外資の場合、ロジカルであることは大切なので想定質問を考えて、どう答えればロジカルに聞こえるか事前に練習をしておきたいです。その時、結論ファーストが外資の黄金ルールであることも頭に置いてください。
c) 経験・スキルが足りない
この理由で落ちることが多い場合は、受けているポジションがストレッチしすぎているわけなので、転職活動の方針を見直す必要がありそうです。
「かなり背伸びだなぁ」と感じる候補者を、積極的に採用したい企業はあまりありません。採用リスクを負いたくないからです。
d) コミュニケーション能力が弱い
面接官の目を見て話す、ボソボソではなくはっきり受け答えするなどが付け焼刃ながらの改善策です。性別に関係なく、できれば面接の最初に一回で良いので笑顔を見せておくと好印象になりますよ。
第一印象は非常に大切です。面接官はAIではなく人間なので、感情に全く左右されないのは難しいからです。
まとめ
転職活動がスムーズに進まないことは、ストレスですし気力が萎える原因になりますが、なんとかモチベーションを保ち「いつもならがに元気な」自分を見せられますように。
プロフィール
Mikako (Micky) Suzuki (鈴木美加子)
株式会社AT Globe 代表取締役社長
GE、モルガンスタンレーなど外資系日本法人の人事部を転職し、油圧機器メーカー現・Eaton)ではアジアパシフィック本社勤務、日本DHLでは人事本部長を務める。1万人以上を面接した経験を元に、個人向けに キャリア相談を提供している。自身が転職を8回しており、オーストラリアでビザ取得に苦労した体験もあるので、日本国内外、すべての転職相談に対応できるのが強み。
診断ツールLUMINA SPARK & LEADER 認定講
STAR面接技法 認定講師
ホフステード6次元異文化モデル 認定講師
お茶の水女子大学卒業。
著書
2019「やっぱり外資系がいい人の必勝転職AtoZ」(青春出版)
2020年6月「1万人を面接した元・外資系人事部長が教える 英文履歴書の書き方・英語面接の受け方」(日本実業)
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