現職で長く働いて一定の経験を積むと、現状が物足りなくなったり、新たにやりたいことが見えてきたりして、転職を考えることもあるはず。中には、キャリアアップのために日系企業から外資系企業への転職を考える人もいることでしょう。
外資系企業については、「実力主義で、能力を正当に評価してくれるのでやりがいがある」「公私の区別がはっきりしていて働きやすい」といったプラスの評判を耳にする一方、「採用されるのは即戦力のみでハードルが高い」「日系企業と文化が違いすぎる」など、ネガティブな感想も漏れ聞こえてきます。
本記事では、「外資系企業って実際はどんなところ?」「外資系企業で働くメリット・デメリットは?」といった、外資系企業に関する疑問に答えるTIPSを6つご紹介します。
TIPS 1 外資系企業の特徴と実態
外資系企業と日系企業には、さまざまな違いがあります。よく知られているところでは、日系企業の多くが会社に合った人材を雇用して育成する「メンバーシップ型雇用」を採用しているのに対し、外資系企業では職務内容に合った専門的な人材を雇用する「ジョブ型雇用」を採用していることが挙げられます。多様な国籍の人が働いていてさまざまな文化が溶け合っていることも、外資系企業に多く見られる特徴です。
こうした外資系企業の特徴を知らずに転職すると、入社後のミスマッチにつながります。日系企業との違いをまえもって知っておきましょう。
外資系企業の特徴とは?日系企業との違いや就職前に知っておきたい情報
外資系企業の主な職位
近年、IT企業やベンチャー企業で使われ始めたCEOやディレクターなどの横文字の職位は、元々外資系企業で使われていたものです。少しずつ見かける機会が増えてきましたが、社長や部長など、日系企業で一般的な職位とどのような対応関係にあるのか、わからないという人もいるのではないでしょうか。
実現可能性の高いキャリアパスを描くには、外資系企業における職位への理解が欠かせません。よく用いられる職位の名称と職務内容、日系企業ではどの職位に対応するかなどを下記の記事で解説しています。
日系企業とは違う?わかりづらい外資系企業の主な職位を徹底解説
外資系企業のボーナス
日系企業と外資系企業では、給与体系が大きく異なります。子供の教育資金がかかる時期だったり、転職前に住宅ローンを組んでいたりする場合、転職に伴う年収の変動は特にシビアな問題です。一般的に外資系企業は、日系企業に比べて給与水準が高いといわれているため、年収アップを目指して外資系企業に転職する人は多いでしょう。
しかし、外資系企業と日系企業では給与の考え方が異なり、ボーナスの支給基準や支払い方も異なります。場合によっては、ローン支払いなどのライフプランを修正しなければならないような事態にもなりかねません。下記の記事で、外資系企業のボーナスの仕組みをご紹介します。
外資系企業ではボーナスがもらえない?日系企業との違いを徹底解説
TIPS 2 外資系企業で働くメリットとデメリット
初めて外資系企業で働く人にとって、その文化や風土は未知のもの。「高収入」「実力主義で評価が正当」といったいい噂ばかり聞いていると魅力的な職場に思えてくるかもしれませんが、日系企業もそうであるように、働くにあたって覚悟しておかなければならない点もあります。
多くの外資系企業に共通するのは、年収やスピード感といった点で働きやすい環境が整っていることです。しかし、事業撤退で突然職を失うこともあるなど、日系企業にはないリスクも覚悟しなければなりません。
入社後のミスマッチによる早期離職を避けるためにも、メリット・デメリットをよく知ることが重要です。下記の記事にそれらをまとめたので、よく読んで自分に合うかどうかを見極めた上で応募しましょう。
女性にとっての外資系企業のメリット・デメリット
性別を問わず多様性を認め合う文化は、外資系企業の魅力のひとつです。実力をシンプルに評価されるので、男性と同じように評価されたいと思っている女性には最適でしょう。ワークライフバランスを維持するのが当然という考え方があるため、成果さえ出せば妊娠・出産などのライフイベントに伴って働き方を変えることも難しくありません。しかし、成果を求められる分、ハードワークが必要になる可能性もあります。
下記の記事で、特に女性にあてはまる外資系企業のメリット・デメリットを解説しています。転職成功のコツにもふれていますので、ぜひご確認ください。
女性が外資系企業に転職するメリットと転職を成功させるポイント
TIPS 3 外資系企業が求める人材の特徴
外資系企業でも日系企業でも、十分な経験と意欲があり、真摯に仕事に取り組める人が評価される点は変わりません。もっとも、日系企業では美徳とされる上司への忖度や遠慮が外資系企業では求められていないなど、文化の違いは数多くあります。
そのような外資系企業との相性がいいのは、スキルがあることはもちろんですが、積極的で柔軟な考え方ができる人です。自分の意見を積極的に伝えることができ、文化や習慣の違いをすぐに受け入れられるような人のほうが、評価もされやすくストレスも少ないでしょう。
下記の記事で、外資系企業で働いてもすぐになじめる人の特徴をまとめていますので、自分に外資系企業の適性があるのかわからず最初の一歩を踏み出せないという人は、参考にしてください。
外資系企業が採用で重視するポイント
外資系企業が採用を行う場合、学歴などもひとつの判断材料にはなりますが、基本的には即戦力になる人材を求めています。
日系企業では、新卒採用でも中途採用でも、一定の能力の証左として学歴を見る傾向がありますが、外資系企業への転職では、学歴に自信がないことを理由に応募をあきらめる必要はありません。ただし、外資系企業でも、若年層を採用する場合や一部の人気業界などでは、学歴も選考基準に入ることがあります。
下記の記事で外資系企業が求めるスキル・経験などを詳しく解説しています。誤解でチャンスを逃さないためにも、外資系企業の本音をチェックしておきましょう。
外資系企業が採用で重視するポイントは?出身大学はどう影響する?
TIPS 4 外資系企業への転職で気になるポイント
外資系企業への転職活動でよく聞かれるのが、「成果が出せないとすぐクビになる」「英語力がないと働けない」といった噂です。疑問や不安を早めに解消して心置きなく転職活動に臨むためにも、真偽を確かめておきたい人は多いでしょう。
外資系企業への転職前には、「解雇」「必要な英語力」「給与」「採用される年齢」などの実態について確かめておくことが重要です。
外資系企業での解雇の実態
外資系企業だからといって、簡単に解雇されることはありません。しかし、実力主義でシビアに評価される世界なので、減給や退職勧奨をされるリスクが日系企業より高いのも事実です。そもそも、日系企業と違ってひとつの会社に骨を埋めるという考え方がないため、日系企業で新卒から大切に育てられた人には大きなギャップを感じるかもしれません。
下記の記事では、「どんなときに退職勧奨があるのか」など、なかなか聞けない情報を解説しています。
外資系企業で必要な英語力
外資系で働くからには完璧な英語力が必要と思う人は多いですが、ほとんど英語を使わない部署も存在します。転職活動の段階で、どの程度の英語力を身につけておけばいいのかは、状況によって異なるのです。
下記の記事では、英語力があまり必要とされないケースや必要となるケースのほか、英語力の上達法などについて解説しています。
外資系企業の年収
年収が高いといわれる外資系企業ですが、高くなっている理由があります。日系企業と外資系企業では、給与に対する考え方が違うためです。日系企業では当たり前の制度が外資系企業にはなく、それが理由で年収が高くなっている面もあるので、外資系企業の給与の考え方を事前に理解しておく必要があります。
下記の記事では、外資系企業の給与の内容や特徴を解説しているので、参考にしてください。
40代で外資系企業へ転職したい場合の可能性と注意点
外資系企業であれば、40代での転職も十分に可能です。転職適齢期といえば20代後半から30代前半といわれ、「転職35歳限界説」なども聞かれますが、これは主に終身雇用を前提とした日系企業にあてはまるものです。外資系企業ではスキルを問われるので、経験値やマネジメント分野での活躍度合いによっては、40代でも十分に外資系企業に転職できる可能性があります。
ただし、40代という年齢に応じた、卓越したスキルと経験が求められます。下記の記事では、40代で外資系企業を目指す人のために、求められるスキル・経験の具体例や注意点を解説しています。
40代の外資系企業への転職は難しい?求められるスキルや注意点を解説
TIPS 5 外資系企業をよく知る
外資系企業は日系企業と異なる部分が多いため、事前の情報収集がとても重要です。「彼を知り己を知れば百戦殆(あやう)からず」とは孫子の一節ですが、相手と自分をよく知ることが勝利につながるのは転職活動も同じです。
外資系企業によくある誤解と会社規模別の特徴を確認して、実態を正しく把握していきましょう。
外資系企業へのよくある3つの誤解
外資系企業には、「すぐに解雇される」「完璧な英語力が必要」「アグレッシブさが求められる」というイメージがありますが、これらは誤解です。「◯◯らしい」「きっと◯◯だから」といった思い込みは、チャンスを逃すことにつながりかねません。
下記の記事では、外資系企業の人事として活躍してきたプロへのインタビューによって、それらがいかに誤った認識であるかを明らかにしています。
会社規模別の外資系企業の特徴
日系企業でも大手企業と中小企業では働き方や給与に違いがあるように、外資系企業も規模によって特徴が異なります。志望企業がある程度絞り込めている場合は、志望先企業の規模感を把握して、その特徴を押さえておくと安心です。
下記の記事では、大手、中小、ベンチャーそれぞれ、会社規模別の特徴をご紹介しています。
外資系ベンチャー企業とは?働くメリットや求められる人材を紹介
TIPS 6 外資系企業への転職に向けて今からすべきこと
外資系企業に限らず、転職は準備が肝心です。志望する業界や職種、具体的な企業が決まっている場合は、求められるスキルを把握することで着実に準備ができ、内定を得られる可能性が高まります。
下記の記事で、応募書類や面接で効果的なアピールをするために、転職を決意した段階から取り組んでおきたい準備についてご紹介します。
正しい情報をもとに、外資系企業への転職を成功させよう
外資系企業に転職を成功させるには、疑問や不安を解消するための正しい情報収集から始めることが大切です。今回ご紹介したさまざまな記事をもとに、転職の準備を進めましょう。
より深く情報を知りたいときには、外資系企業の採用に強い転職エージェントの利用がおすすめです。外資系企業や日系グローバル企業へ人材紹介を行うRGFプロフェッショナルリクルートメントジャパンでは、企業ごとの担当コンサルタントが転職活動を最後までサポートします。外資系企業への転職をお考えであれば、ぜひご相談ください。
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